日本の夏は年々厳しさを増しています。
最近、ウェルネスブランド「mariness」が全国の20〜50代を対象に行った調査によると、約9割の人が「日本の夏は亜熱帯化している」と感じており、その影響で睡眠に対する困難を抱えています。特に、熱帯夜が続くことから、エアコンに頼らざるを得ない夜が増えているという現実があります。
多くの人が「エアコンをつけっぱなしにしないと眠れない」と感じており、46.7%の人は「夏場に睡眠に影響が出た経験がある」と回答しています。具体的には、夜中にエアコンが切れて暑くて目が覚める、リビングで寝ることになるなど、さまざまな悩みが寄せられています。
エアコンの影響で寝苦しい夜が増える中、快眠のためにどのような工夫をしているのでしょうか?45.6%の人が寝具やマットレスを夏用に変更しているほか、扇風機やサーキュレーターを利用する人も多く、より快适な睡眠のために工夫を凝らしています。それでも、エアコンを使うことで体が冷えすぎたり、喉が乾燥したりする症状も目立つようです。
ここで知っておくべきなのは、快眠には「体温のコントロール」が重要だということです。人間の体温には、深部体温と皮膚体温があります。この2つの体温の差が小さいほど、良い睡眠が得やすくなります。そのため、寝る前に軽く体を温め、汗をかくことが良い睡眠へと導くカギとなります。しかし、エアコンの冷風にあたっていると、体が冷えすぎてしまい、逆に不調を招く原因ともなるのです。
実際、多くの調査対象者が薄着で寝る傾向にありますが、その一方で、エアコンの冷気が直接肌に当たることで体が冷え、睡眠の質が低下していることが懸念されています。調査では、約70%の人が「体がだるい」や「喉が乾燥する」といった不調を感じていると回答しています。
では、どうすれば快適な睡眠を得られるのでしょうか。まずは「温湿度計」を使って室内環境を見える化し、エアコンの設定温度を26℃、湿度50%に保つことが理想です。また、通気性の良い薄手の長袖パジャマを選ぶことや、冷房の冷気が直接体に当たらないような工夫も重要です。
最近は接触冷感素材の寝具が人気ですが、肌に直接当たると冷えすぎることもあるため、調整が必要です。例えば、冷感シーツの下に軽いバスタオルを敷いて、冷感が直接肌に当たらないようにする方法も一つです。水分補給も常温の水が良く、冷たい水ではなく身体を適切に温めることが大切です。
また、小林麻利子先生によれば、6月は日の出が早く体内時計のリセットに最適な季節です。この時期に習慣を見直すことで、睡眠の質が向上し、身体と心の回復力を高めることにつながります。
このように、特に夏の夜の快眠には、冷やしすぎない工夫と適切な環境管理が必要です。そうした知識を身に着けて、自分に合った快眠法を見つけていきましょう。今後、ウェルネスブランド「mariness」では、睡眠領域の専門家と手を組んで、より効果的な睡眠サポート商品を開発していく予定です。睡眠を改善するための新たな取り組みが期待される時代がきています。
熱帯夜が続く中、私たちの眠りをどう守るべきか、今こそ考え直す良い機会でもあります。