愛媛大学発ベンチャーVEQTA、犬猫用サプリメントを動物病院向けに販売開始

愛媛大学発ベンチャーVEQTA、動物病院専用犬猫用サプリメントを販売開始

国立大学法人愛媛大学から生まれたベンチャー企業、株式会社VEQTAは、株式会社リバネスと共同研究の成果を基に、動物病院専用の犬猫用サプリメント「Flora Sync ve3.0」の販売を2023年9月1日より開始すると発表しました。この製品は、ペットの腸内バランスをサポートする目的で開発され、イヌやネコの健康を考えた成分が配合されています。

サプリメントの背景と開発

VEQTAは、これまで犬猫の腸内細菌の解析を行い、多様な腸内環境のデータを集積してきました。これに基づいて、腸内バランスを整えるためのサプリメント「フローラアシストPRO」を販売しており、今回新たに動物病院向けに開発したのが「Flora Sync ve3.0」です。この製品には、腸内の良好な環境を維持するために必要な生菌、すなわち乳酸菌と酪酸菌に加え、腸内環境に良いとされるオリゴ糖の一種、ケストースが含まれています。

イヌやネコの腸内細菌は、成長過程や飼育方法によって変化します。VEQTAは、リバネスとの共同研究を通じて、腸内細菌と健康状態との関係を調査しました。この研究によると、特に皮膚疾患を持つ犬では、健常犬と比較して有害菌が多く見つかることが確認されました。この知見をもとに、腸内環境を整えることで皮膚疾患の改善を目指す取り組みが進められています。

Flora Sync ve3.0の特徴

「Flora Sync ve3.0」は、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を配合しているシンバイオティクスの犬猫用サプリメントです。生菌を1包あたり1億個以上配合し、ケストース、酪酸菌、有胞子乳酸菌が有益な腸内環境の促進に寄与します。また、ビタミンB1、C、Eが含まれており、抗酸化作用も期待されています。使用用途は広範で、消化不良やストレスによる腸の不調の緩和に役立ちます。特に、下痢などの消化器疾患に悩むペットに対して効果が期待されています。

このサプリメントの開発には、VEQTAの獣医師や veterinariansにより臨床での評価や検証が行われており、動物病院向けに販売されることが決定しました。これにより、ペットの健康管理に役立つ新しい選択肢が提供されることになります。