福井県の水素利用が進化
2025年、大阪・関西万博が開催される中、福井県が提供するゼロカーボン電力が注目を集めています。本記事では、福井県産水素の利用促進に向けた新たな取り組みについてご紹介します。
福井県とおおい町、さらには地元企業で構成される「ふくい水素エネルギー協議会」は、2025年3月25日に「水素ステーションおおい うみんぴあ」の竣工を明らかにしました。このステーションでは、原子力由来の電力を利用して水素を製造し、2025年4月13日に開幕する大阪・関西万博において水素燃料電池船や水素混焼発電実証の燃料として供給することが計画されています。
この「水素ステーションおおい うみんぴあ」では、環境に優しいゼロカーボン水素を製造。具体的には、原子力発電から得られた電気を使用して水を電気分解し、水素を生産。こうしたプロセスにおいて、カーボンフリーなエネルギーの実現が可能となります。さらに、生成された水素は圧縮ガスの形で大阪・関西万博を含む各所に供給されます。
万博会場では、水素燃料電池船の燃料として利用されるほか、姫路第二火力発電所での水素混焼発電が実証される際の燃料としても供給予定です。この取り組みは、福井県嶺南地域の原子力発電の電力が大きな役割を果たすことによって実現します。
また、55年前の大阪万博で「原子の灯」が灯されたことを思い返しつつ、これからの福井県産水素の未来に対して期待が高まります。大阪・関西万博の会場において、福井県の水素を用いて生成された電力が使用されるのは、新たな歴史の始まりともいえるでしょう。
さらに、おおい町では観光客や地域住民のために、町内や周辺地域でライドシェアリングが可能な燃料電池車(FCV)のカーシェアリング事業を展開予定です。この計画も水素エネルギーの利用拡大に繋がる試みであり、今後の水素活用事業の可能性が広がっています。
福井県は今後も「ゼロカーボンを牽引する地域」としての取り組みを強化し、2050年のカーボンニュートラル達成を目指します。日本のエネルギー政策の中でも、福井県の水素利用は注目される存在であり、地域の発展と環境保護の両立を追求する姿勢が求められます。これからの福井県の動向に、是非ご注目ください。