「プラカードのために」展
2025-09-19 14:36:04

国立国際美術館で開催される特別展「プラカードのために」展に迫る

国立国際美術館特別展「プラカードのために」



国立国際美術館では、2025年11月1日から2026年2月15日まで、特別展「プラカードのために」を開催します。この展覧会では、日本を代表する美術家、田部光子(1933–2024)の当時の思考や作品を基に、社会に向けたメッセージとともに、7人の現代作家の作品が展示されます。

田部光子の背景と作品



田部光子は1961年に「プラカードのために」という文章を執筆し、その中で「大衆のエネルギーを受け止められるだけのプラカード」を作ろうと呼びかけました。このプラカードは、社会を変える力を持つ一枚の象徴として位置づけられています。彼女の言葉には、過酷な社会への抵抗と、そこに見出した希望が込められており、同年発表された作品《プラカード》もその思考の結実です。

本展では田部の言葉と彼女の作品を起点に、人々の生活に根ざし、尊厳や存在に対する考察を通じて表現してきた作家たちの作品が紹介されます。彼らは各々、社会の中で隠れがちだった経験や想いを形にし、それによって既存の制度や構造に問いを投げかけています。

展覧会の特徴と作家たち



本展は、田部光子を中心に、牛島智子、志賀理江子、金川晋吾、谷澤紗和子、飯山由貴、笹岡由梨子といった現代アーティストの作品で構成されます。これら7名の作家は、それぞれ異なる視点から社会や歴史を反映した作品を創り出し、多様な表現手法を用います。

  • - 牛島智子は、地域の歴史や産業に根差した素材を使い、変形カンバスによる絵画とインスタレーションを展開します。特に新作《ひとりデモタイ―箒*筆*ろうそく》では、日常の制作を通じた彼女の思考が表現されています。
  • - 志賀理江子は、東日本大震災後の体験を元に、精神の根源に迫った作品を制作してきました。本展では、映像インスタレーション《風の吹くとき》を展示し、未発表の写真作品も紹介されます。
  • - 金川晋吾は、家族や信仰をテーマにした作品を通じて個人的な経験を公に示すことで、私たちが生きる上で避けがたいテーマに光をあてます。
  • - 谷澤紗和子は、陶紙を使った小さなプラカードを制作し、歴史の中で失われた声を可視化します。彼女はまた、女性表現者の先達との対話を試みる作品も展示されます。
  • - 飯山由貴は、精神的障害を持つ妹の経験を作品にし、他者の声に寄り添う試みを行っています。彼女は、近年の作品展開にフォーカスし、社会との関係を問い直します。
  • - 笹岡由梨子は、映像と手作業による装飾を組み合わせ、固定化された見方に挑戦します。特に新作《Working Animals》では、古いぬいぐるみが労働の意味を問いかけるインスタレーションを展開します。

展覧会の意味と期待



この展覧会は、各作家の表現を通じて私たちが生きる社会や歴史を振り返り、抵抗の方法を模索する場になります。「たった一枚のプラカード」によって象徴される生きた表現が、どのようにして現代に通じ、防御され、さらには変革の力を持つまでに至るのかを体感できる機会となるでしょう。

展覧会は地下3階の展示室で行われ、入場料は一般1,500円、大学生900円、高校生以下は無料です。展覧会と同時に行われるイベント、アーティスト・トークなどの詳細情報は、国立国際美術館の公式ウェブサイトで確認できます。ぜひこの機会に、風のように切り込むようなアートの世界に触れてみてください。


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文化庁
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