登別グランドホテル、新たな鬼サウナとパンケーキランチで話題沸騰

新たな魅力を生み出す登別グランドホテルの挑戦

登別温泉という名は、多くの人々にとって特別な響きを持つ。高い泉質と美しい自然に囲まれたこの地で、82年の歴史を持つ『登別グランドホテル』が新たな魅力を打ち出した。コロナ禍を乗り越え、ホテルは大胆なリニューアルを行い、話題を呼んでいる。特に注目したいのが、鬼をテーマにした『鬼サウナ』と新しく登場した『パンケーキ』メニューだ。

温泉デパート・登別の魅力

登別温泉は、毎日約1万トンもの豊富な湧出量を誇り、9種類の泉質が楽しめる日本屈指の温泉地である。その象徴とも言える地獄谷には、鬼が守るという伝説が息づいている。ここにある『登別グランドホテル』は、創業87年という歴史を背負い、近年の観光業界に打撃を与えたコロナ危機を克服するため、約1億円の投資をして大規模なリニューアルを行った。その中の目玉が、鬼のテーマを取り入れた『鬼サウナ』だ。

サウナで新たな価値を創出

栗林広行さんが経営に携わるようになって以降、ホテルは新たな試みに取り組んでいる。栗林さんは、大手ビール会社での経験を活かし、全国的な観光名所に負けない魅力を持つようなリブランディングを進めている。彼がプロデュースを依頼したのは、サウナブームの火付け役として知られる『ととのえ親方』こと松尾大さん。これにより、機能的価値と情緒的価値を兼ね備えた、唯一無二のサウナ空間が誕生した。

鬼サウナの設定温度はなんと110度！鬼をモチーフにした装飾や仕掛けが施され、まるで異次元に迷い込んだかのような体験ができる。さらに、青鬼・赤鬼をイメージした羽釜風呂や、鬼の金棒を模したサウナストーンが設置されているなど、細かいところまでこだわりが感じられる。

パンケーキに込められた温泉街の新たな楽しみ

この鬼サウナの他にも、登別グランドホテルでは2025年3月1日から新たに『パンケーキ』のメニューを展開することを発表した。チーズソースをかけたセイボリータイプとスイーツタイプの2種が用意され、気軽に楽しめる価格帯に設定されている。パンケーキは、プラス330円でドリンクセットにすることも可能だ。特に、館内のブックライブラリー併設のカフェ『ユーカラ』で楽しむことができるため、観光の合間にゆっくりとした時間を過ごすこともできる。

未来への展望

栗林さんは、登別の魅力をさらに高めるために、館内で提供する料理やサービスの質を向上させることにも取り組んでおり、リニューアルしたカフェやバイキング会場でも多様な料理が楽しめるよう工夫を凝らしている。「登別の迎賓館」としての役割を大切にしながら、今後も新たなチャレンジを続けていく意向を示している。

登別温泉は、北海道で最も訪問者数が多い観光地の一つであり、年々個人旅行者が増加している。このホテルの取り組みが、他の地域にも良い影響を与えることが期待されている。函館や小樽といった人気エリアに負けず劣らず、多くの人々に愛される温泉地としての地位を確立できるか、今後の動向にも注目したい。