被爆80年を未来へつなぐ楽曲『ほしになった町』
広島の被爆80年を記念して、アーティストHIPPYが新たに制作したテーマソング『ほしになった町』が完成しました。この楽曲は、被爆によって消失した町の記憶と次世代への希望を歌ったものです。制作にあたったのは、RCC(中国放送)の楽曲チームで、HIPPYと共に多くの話し合いを重ねることで、歌詞やメロディが練り上げられました。
歌詞の裏にある想い
歌の中では「中島本町で被爆し今もみつからない僕」というフレーズが印象的です。この場所は原爆の影響で消えた町の一つであり、この地の歴史を若い世代に知ってもらうきっかけとなることを意図しています。歌詞には町の名前が盛り込まれているため、リスナーは自然とその背景について調べたり、考えたりすることになるでしょう。HIPPYとRCCは、未来へ向けたメッセージとして、この曲が次世代の人々に届くことを強く願っています。
ポップなアプローチ
一般的に被爆や平和に関する歌は静かで悲しい印象を持たれがちですが、HIPPYが手掛けた本楽曲は、比較的ポップな印象を与えています。これは、被爆の記憶を後世に伝えるだけでなく、日々の生活の中で希望を歌うという意義をも持ち合わせているからです。HIPPYとRCCの思いが詰まったこの曲は、単なる追悼のためのものではなく、未来に向けてのエールともなっています。
公開イベント情報
この楽曲のフルバージョンは、4月28日(月)に放送されるRCCの情報番組「イマナマ!」で生歌として披露される予定です。また、同日にはRCCラジオ「えんまん。」にも出演し、曲に込めた思いや未来に向けての願いについて語ります。視聴者やリスナーは、その場でHIPPYの生の声を聞くことができる貴重な機会となるでしょう。
ピアノ編曲バージョンも登場
さらに、HIPPYはピアノ編曲バージョンの制作にも取り組んでおり、5月にはこちらも公開予定です。このアレンジによって、また違った印象を受け取ることができることでしょう。
HIPPYの活動と影響
HIPPYは2015年にメジャーデビューして以来、多くの楽曲を発表し続け、特に「君に捧げる応援歌」は大ヒットを記録しました。なんとリリースから8年間で、YouTubeやTikTokでの再生回数が1億回を超え、令和の応援ソングとして多くの人々に親しまれています。また、アルバム「夜明け-Be Alive-」もオリコンチャートで3位を記録し、日本レコード協会からストリーミングのゴールド認定も受けるなど、確固たる地位を築きました。
HIPPYは音楽活動とともに、被爆の伝承活動を続けており「原爆の語り部 被爆体験者の証言者の会」として100回を超えるイベントを開催してきました。彼の音楽には、ただのエンターテイメントを超えた、深い意義が込められているのです。これからもHIPPYの活動に注目し、未来へのメッセージをしっかりと受け止めていきたいですね。