レジルとMoplusの共同プロジェクトで見る脱炭素社会の未来
脱炭素をミッションに掲げるレジル株式会社とMoplus株式会社が、この度脱炭素社会を実現するための新たなサービスを共同検討することとなりました。タイムリーなテーマである脱炭素化に向け、両社の技術力を結集したプロジェクトが始動します。
EVを活用した新たな取り組み
新たな覚書に基づき、両社はEVオンデマンドバスの実証プロジェクトを千葉県船橋市でスタートさせることを発表しました。このプロジェクトでは、EVを「走る蓄電池」として使用し、エネルギーマネジメントや住民の利便性を向上させることを目指します。最近の研究によれば、再生可能エネルギーの導入には蓄電池の社会実装が鍵を握っており、それを実現するための具体的な施策が求められています。
共同検討の背景
レジルは、エネルギーマネジメントを通じた再生可能エネルギーの最大効率化に挑戦しています。マンションを中心とした集合住宅へのDER(分散型エネルギーリソース)機器の導入を進めており、蓄電池の普及を目指しています。一方、Moplusは移動の利便性を向上させるモビリティサービスを展開し、EVを通じた持続可能なエネルギー解決策を模索しています。
プロジェクトの具体的内容
本実証プロジェクトは、船橋市内のレジルの「マンション一括受電サービス」を採用している特定のマンションを対象に実施されます。そのマンションの住民に向けて、近隣の医療機関や商業施設を結ぶEVオンデマンドバスが運行される予定です。使用する車両は、Moplusが初めて導入した日産キャラバンのEVで、「移動」と「蓄電」の両方の機能を有します。
2025年5月末からは、住民向けのサービス運行を開始し、7月までにはEV充放電設備の設置とそのエネルギーマネジメントの検証を行うことが予定されています。
多様な企業との協力
このプロジェクトには、レジルとMoplusに加え、スペア・テクノロジーソリューションズ、みつばモビリティ、CNホールディングスといった企業も参画しています。これにより、AIを活用したオンデマンド交通システムの構築や、モビリティ業界におけるさまざまな専門知識を持ち寄り、プロジェクトの実効性を高めようとしています。
未来のビジョン
レジルの丹治保積社長は、脱炭素化を進めるためには、マンションや地域社会に新しい「移動」の概念を持ち込むことが重要であると語っており、将来的には自動運転のモビリティを用いて地方自治体や企業との連携を強化したいと考えています。これにより、エネルギー効率をさらに高め、住民の生活の質を保ちながらCO2排出を削減することが目指されています。
Moplusの中川和明COOも、「モビリティで社会に活力をプラスする」という自社の理念に基づき、持続可能な社会の基盤作りへの取り組みを重要視しています。両社の共同プロジェクトは、社会課題を解決する持続可能なサービスモデルを構築するための重要な一歩です。
結論
脱炭素社会の実現に向け、レジルとMoplusの共同プロジェクトは新たな可能性を持っています。EVを用いたオンデマンドバスの実証によって、住民の利便性が高まるだけでなく、再生可能エネルギーの利用が促進されることで、持続可能な未来に向けた道筋が示されるでしょう。