BD Fund株式会社、ヘルスケア特化型VCを設立し5.1億円のファーストクローズを達成

BD Fund株式会社の設立とその狙い

BD Fund株式会社が新たに「BD Fund１号投資事業有限責任組合」を設立し、5.1億円のファーストクローズを成功させました。このベンチャーキャピタルは、ヘルスケア・ヘルステックに特化した投資を行い、スタートアップ企業への支援を強化していくことを目的としています。

ヘルスケア産業の可能性

近年、ヘルスケア・ヘルステック領域は高い成長が期待される分野の一つです。日本の製造業やサービス業の国際競争力が低下している中、この分野が経済の再生を牽引する可能性を秘めています。しかし、日本のアカデミアや新興企業が直面している課題も存在します。優れた研究シーズや起業家のアイデアは豊富であるにも関わらず、適切な事業戦略の支援がないために、国際競争の場において活かしきれないのが現状です。

BD Fundの役割

BD Fundは、このような課題を解決するために設立されました。代表パートナーの前田祐二郎は、歯科医師で医学博士の肩書きを持ち、スタンフォード大学でのグローバルファカルティプログラムを修了しています。また、日本版バイオデザインの創設者として、数々のスタートアップを育ててきました。

BD Fundは、医療機器やデジタルヘルス、医療機関向けサービス、デンタルテック、再生医療など多岐にわたるヘルスケアビジネスのスタートアップを対象とし、特にシード期の企業へのアクセスを重視しています。これにより、日本のヘルスケアスタートアップが持つイノベーションを国際市場で試すための支援体制を整えています。

ハンズオン型の支援ネットワーク

本ファンドは、選抜された専門家や事業経験を有するチームによるハンズオン型の支援を提供します。具体的には、米国シリコンバレーやシンガポール、インド、イスラエル、オーストラリアなど、国際的なネットワークを活かして起業家への支援を行います。これにより、海外市場への展開も視野に入れたビジネス戦略を構築することが可能になります。

バイオデザインプログラムとの連携

スタンフォード大学を起源としたバイオデザインプログラムとも連携しており、このプログラムからは多くの成功したスタートアップが誕生しています。過去に創出されたヘルステック企業は、IPOやM&Aにより大きなリターンを得ています。東京大学内におけるバイオデザインプログラムでも、多くの新興企業が成長し続けており、新しい技術を市場に提供する努力がなされています。

投資対象と今後の展望

BD Fundが主に投資対象としているのは、ヘルスケアやヘルステック関連のシード期企業です。具体的には、医療機器、デジタルヘルス、サービス、デンタルテックなどの分野に注目しています。さらに、投資の相談に加えて、専門家としての助言や壁打ちの相談にも対応し、起業家との密接な連携を目指しています。

最終的に、BD Fundはヘルスケア産業がもたらす革新を支援し、地域経済に貢献することを目指しています。今後、さらに多くのスタートアップとの連携を進め、医療や生活の質向上に繋がる挑戦が期待されます。