未来の音楽シーンを担う新星たちが集結
2025年3月6日、東京・Zepp DiverCityにて、ソニー・ミュージックレーベルズに所属する期待の新人アーティストが出演するイベント『Sony Music Labels 2025』が行われた。本イベントは、コロナ禍を経て復活し、ハイブリッド形式での開催が実現。オンライン生中継も行われ、多くのファンがアーティストのパフォーマンスを自宅でも楽しむことができた。
今年で10回目を迎える本イベントには、ロックやポップス、ダンス&ヴォーカルにシンガーソングライターなど多彩な7組のアーティストが出演し、それぞれの個性を活かしたパフォーマンスで観客を魅了した。特に注目すべきは、今後の音楽シーンを盛り上げると期待される新たな顔ぶれの中から、特に才能が際立つ3組をピックアップしてライブレポートをお届けする。
yutoriのパフォーマンス
オープニングを飾ったのは、佐藤古都子をリーダーとする平均年齢21歳の4人組バンド、yutori(ゆとり)。彼女は白いエレキギターを抱え、「午前零時」を情熱的に歌い上げ、観客の心をつかむ。曲が進むにつれて、ギターのラウドな演奏に合わせた熱いロックナンバー「君と癖」で観客をさらに盛り上げる。バンドの個性が際立つラストナンバー「煙より」では、スクリーンに過去の出演イベントやフェスティバルの映像が流れる中、大人になっても変わらず純粋な心を持ち続けるというメッセージが響きわたった。
BILLY BOOの魅力
次に登場したのは、独自のミクスチャーサウンドで知られる4人組バンド、BILLY BOO。彼らはABEMAの恋愛リアリティ番組でのBGMとして有名な「レンズ」でスタート。エレキギターの伴奏から始まるこの楽曲で、KAZUKI UJIIEの卓越したヴォーカルが響き渡る。彼はMCで、自身の過去の苦労を元に『大きなステージに立ちたい』という決意を述べ、新曲「ラブソディ」や「サイレン」で一転して軽やかなステップを披露。観客も自然と身体を揺らし、彼らの音楽に没頭していた。
Yobahiの独特な世界観
最後に登場したのは、岐阜県出身のスリーピースバンド、Yobahi(ヨバヒ)。彼らは「サクラトリップ」で切なくも透明感のある歌声を披露し、観客の心を掴む。その後もテレビアニメのエンディングテーマに起用された「ツララ」や、注目のMVを持つ「走馬灯」といった楽曲を続け、共感を誘うストーリー性のある歌詞が印象的だった。特に、楽曲に合わせたアニメーションがスクリーンに映し出され、観客を物語の中に引き込む演出は彼らの世界観を強調していた。
持続可能な未来へ向けた取り組み
現地のロビーにはフラワーアレンジメントが施されており、ソニーミュージックグループが展開するRebloom Flower Projectの一環として、祝い花の回収と再利用が行われていた。SMLは、音楽と持続可能性の両立を目指し、イベントを彩る瞬間を大切にする姿勢を示している。このような取り組みは、音楽業界全体の持続可能な未来を考える上での重要なステップとなるだろう。
このイベントは、未来の音楽シーンを担うアーティストたちのさらなる活躍を期待させる素晴らしいものであり、観客にとっても記憶に残る特別な時間となったに違いない。