地方の自走を実現する地域AI推進室の始動
岐阜県飛騨市に本社を置く株式会社ヒダカラが、2026年8月1日より新たに『地域AI推進室』を設立しました。この取り組みは、都市部に依存せず、地域自体がAIを活用して自走することを目指しています。将来的には地域の事業者や自治体が、AIの専門家やノウハウを地域内に持つことを可能にするのが主な目的です。
地域AI推進室の概要
地域AI推進室は、地方の中小企業や自治体に対して、以下の三つの柱でAI活用支援を行います。
1.
IT導入支援
AIを含むITツールの選定から運用まで、伴走型でサポート。
2.
AI活用コンサルティング
自社の業務にどうAIを取り入れるかを診断し、施策の設計や定着を支援。
3.
人材教育(セミナー)
参加者のレベルに応じたAI活用セミナーを企画・実施。
これにより、地域事業者のAI活用の実現を図ります。
背景とニーズ
AIに関する情報やノウハウは、多くが都市部に集中しています。実際、ヒダカラの代表も東京でセミナーやコミュニティに参加してきました。しかし、中小企業においてはAIの活用が浸透しておらず、特に成功事例や活用事例の情報が不足しているのが実情です。実際、中小企業基盤整備機構が行った最近の調査によれば、83.3%の企業がAIに関連する情報が不足していると回答しています。
地域での企業との対話を通じて、こうした実情が深刻であることがわかりました。「AIが良いのは理解しているが、自社でどう使えばいいか分からない」といった声が多く寄せられています。これは、AIをビジネスに結びつけるための情報が、地域の中で不足していることによるものです。
目指す方向性
地域AI推進室は、事業者や自治体がAIを活用するための「社外にある、うちのAI推進室」を目指しています。従来のモデルでは導入が終わった後にノウハウが失われることが多かったため、ヒダカラはオンラインサポートだけでなく、地域事業者と顔を合わせて相談できるスペースを大切にします。
さらに、業務の効率化に繋がるよう具体的な使い方や手順を提供し、各地域での新たな活用事例を生み出すことが目標です。この取り組みにより、都市部の知見を組み合わせながら地域独自の解決策を模索していきます。
AIの可能性と人の役割
AIの普及に伴い、作業の自動化が進む一方で、地域には人にしかできない仕事も多く存在します。対面でのコミュニケーションや、実際の現場を確認することは、AIにはできません。ヒダカラは、人間の強みを生かしながら価値を広げるための道具としてAIを位置づけ、地域の事業者がAIをフルに活用できる環境を整えていきます。
社内での実証からスタート
地域AI推進室は、実際にヒダカラ社内でのAI活用を試し、実証を重ねた上での始動となりました。社員は約3か月間、AIに対する理解を深めるための実践を行い、業務の効率を上げるための取り組みを通じて、自信を持って地域のお手伝いができると確信しています。
これにより、地域の事業者や自治体からAIに関する相談を受け付け、即時対応可能な体制を配置します。
これからの展望
今後、地域AI推進室は地域の事業者や自治体からのAI活用に関するリクエストを受け付け、セミナーも計画しています。「何ができるか分からない」という段階からも歓迎される相談体制を整えています。また、実証実験を続け、成功事例を地域全体に広めていくことを目指します。
この取り組みを通じて、地域のAI活用が進むことで、飛騨市が全国でも先駆的な地域として成長することを期待しています。