ドローンが変える消防防災活動
大阪工業大学は、ネットワークデザイン学科の樫原茂准教授が主導する消防防災活動にドローンを活用する研究を進めています。この取り組みは、東日本大震災を基にしたもので、災害時における迅速な対応に向けた新たな技術の開発を目指しています。
研究背景
樫原准教授は、震災を経て自分の専門が何かできるかを考える中で、プログラム制御のドローンの出現を見逃しませんでした。モバイルネットワークの技術とドローンを組み合わせることで、社会に貢献できる研究ができると考えたのです。
共同研究と実験内容
彼は高知市消防局と協定を結び、実際の現場での課題を理解するために共同研究を実施しています。その一環として、山中での行方不明者捜索のための実験を行いました。この実験では、ドローンが上空から撮影するだけでなく、スマートフォンやゲーム機の発する電波を手掛かりにするという新しい手法を試しました。
電波情報の利活用
現代人は多くの電子機器を携帯しており、それらが発する電波は捜索活動において非常に有用です。樫原准教授はこの電波情報を利用することで、捜索の範囲を特定し、効率的に救助へと結びつけることができると実験での結果から導き出しました。これは、迅速な救助を可能にする新たな手法となるでしょう。
これからの展望
今後、樫原准教授たちはこの技術をさらに発展させ、災害発生時におけるレスポンスのスピードを高めることを目指しています。また、研究は研究室のホームページ「研究室 VOICE!」に掲載され、一般の方々にもその成果をわかりやすく情報提供していく予定です。
研究力の連載
大阪工業大学では、先端の研究を紹介する連載「研究力」を行っており、毎月一つの研究室とその活動を紹介しています。樫原准教授の取り組みに続き、さまざまなテーマが展開されており、興味深い内容が盛りだくさんです。各研究室の取り組みを知ることで、大学が社会にどのように貢献しているのかを理解することができます。
このように、大阪工業大学では最先端の技術を駆使し、消防防災活動においても新たな道を切り開こうとしています。今後の研究成果に期待が寄せられます。