ミャンマー地震の衝撃とその後
2025年3月28日に発生したミャンマーの地震は、数千人の命を奪い、何万人もの人が住まいを失いました。現在、1か月が過ぎようとしており、被災地の人々は迫りくる雨季へ備えています。しかし、これからやってくる雨は、彼らの健康を脅かすリスクを高める恐れがあります。
雨季の恐怖
ミャンマーの子どもたちとその家族は、既に季節外れの雨によって支援物資の到着が妨げられており、これから続く数か月の本格的な雨季が、特に脆弱な立場にある女性や子どもたちに深刻な影響を与える可能性があります。ワールド・ビジョン・ミャンマーのチー・ミン事務局長は「人々は住居を失い、水源が汚染されている。水が媒介となる感染症の拡大が懸念される中、雨季が近づくことで状況はさらに危険に陥る」と警鐘を鳴らしています。
健康リスクの増加
雨季が訪れると、閉鎖された空間で湿度が高まり、肺炎などの呼吸器疾患が増加する恐れがあります。また、汚水が原因となりデング熱などの感染症が蔓延する可能性も考えられています。このような状況では、特に子どもたちが危険にさらされるのです。
国際支援の不足
災害の影響を受けているにも関わらず、ミャンマーへの国際的な支援は遅れています。ワールド・ビジョンなどの人道支援機関は、被災地への支援が大幅に不足している現状を訴えています。3,600人以上の生命が失われたにもかかわらず、提案された2億7,500万ドルの資金援助に対し、これまでの支援は数千万ドルに留まっています。
子どもたちへの支援の重要性
チー・ミン事務局長は「支援を必要としているのは、子どもたち。その命を守るため、国際社区は迅速に行動しなければならない」と強調しています。支援がなければ、さらに多くの子どもたちが犠牲になるかもしれません。
ワールド・ビジョンの取り組み
ワールド・ビジョンは地震発生直後から、被災者への食料、水、衛生用品などの物資支援を行っており、4月21日までに16万人に支援を届けました。さらに、彼らは今後6ヵ月間で50万人に重要な支援を届ける計画を立てています。また、被災した子どもたちに対しては保護と心理社会的支援も行っています。
安全な居場所の提供
ワールド・ビジョンは、子どもたちのために「チャイルド・フレンドリースペース」を設けています。このスペースでは遊びを通じたプログラムを提供し、子どもたちの心のケアに努めています。図書スペースもあり、学ぶ場を提供することで、子どもたちの成長を支えています。
支援を続けるために
今後も必要な支援を届けるため、ワールド・ビジョン・ジャパンは寄付を呼びかけています。自然災害から立ち直るためには、多くの人の協力が必要です。寄付は寄付金控除の対象にもなっており、気軽に支援することができます。ミャンマーの子どもたちのために、私たち一人一人ができることを考え、行動することが求められています。