TBMと清水建設が推進する循環型エコノミーの取り組み
環境問題への関心が高まる中、TBM(ティービーエム)と清水建設が新たな挑戦を始めました。彼らは建設現場で発生する廃プラスチックの資源化に取り組み、より持続可能な社会の実現を目指しています。まずは今回の取り組みの背景と概要を深掘りしてみましょう。
背景
2022年4月、プラスチック資源循環促進法が施行された影響もあり、資源の再利用が強く求められるようになっています。しかし、建設現場から排出される廃プラスチックに関しては、これまで焼却による熱エネルギー回収(サーマルリサイクル)が主流であり、マテリアルリサイクルが進まない現実があります。そのため、TBMは国内でのマテリアルリサイクルプラントの構築や、全国250社以上のリサイクルパートナーと協力し、プラスチックの回収と再生プラスチックの販売に取り組んでいます。2021年からの再生材マッチング事業では、2023年度に年間3.4万トンの取引実績を記録しています。
取り組みの概要
今回の取り組みは、清水建設主催の第2022年度アクセラレータープログラム「SHIMZ NEXT」でTBMが採択企業に選定されたことをきっかけに実現しました。第一弾として、清水建設が手掛けた神奈川県相模原市の物流施設の建設現場から外壁保護フィルムの残材を回収。TBMの運営するリサイクルプラント「横須賀サーキュラー工場」にて再資源化し、再生材からカラーコーンを製作しました。これにより生産された500個のカラーコーンは、新しい施設の運営備品や清水建設の建設現場用資材として活用されています。
今後の展望
今後、TBMは清水建設と共に多様なプラスチック廃棄物のマテリアルリサイクルを推進することで、建設現場におけるサーキュラー・エコノミーの実現に向けた連携を続けていく予定です。この取り組みは、他の業界にも波及効果を生む可能性があり、持続可能な未来を築く一助となることが期待されています。環境に優しい素材の開発と製品化を行うTBMの姿勢は、企業の責任を果たしながら、新たな市場の創出にも繋がるでしょう。
株式会社TBMの概要
- - 代表者: 山﨑 敦義
- - 所在地: 東京都千代田区有楽町1-2-2 15F
- - 設立: 2011年8月
- - 資本金: 1億円
- - 事業内容: 環境配慮型素材の開発及び製品の製造・販売、資源循環促進事業
- - URL: https://tb-m.com/
このように、TBMと清水建設の取り組みを通じて、建設業界のサステイナビリティが進むことは、私たちの未来を形作る重要な一歩となるでしょう。様々な分野での連携が、より良い環境を次世代へ引き継いでいくこととなります。