日本発の空の拠点構想、国産ドローンポートの初公開に向けて

日本のドローンポート構想が進化

2023年10月、日本の四つの企業が共同で進める革新的な国産ドローンポートの開発が始まりました。この取り組みは、災害救助やインフラ管理など幅広い分野でのドローン活用に応えるものです。ドローンポートは、ドローンが安全に離着陸し、充電や保守ができる拠点としての役割を果たすことが期待されています。

安全と効率を追求するドローンポートの必要性

現在、ドローンの技術は急速に進化しているものの、特に日本特有の自然災害に対応したインフラが不足しています。既存のドローンポートは多くが海外製であり、国の安全保障という観点からも、国内での開発が急務となっています。新たに開発される国産ドローンポートは、より高い安全性、汎用性、拡張性を持つことを目指しています。

共同開発を支える企業の強み

このプロジェクトに参加しているのは、VFR株式会社、Cube Earth株式会社、株式会社Prodrone、ブルーイノベーション株式会社の4社です。それぞれが特有の技術を活かし、連携してドローンポートの設計や運用システムの開発に取り組んでいます。

- VFR株式会社: ドローンポートの設計と製造を担います。
- Cube Earth株式会社: 空域の安全確保と設置環境の設計をサポート。
- 株式会社Prodrone: 安全で高品質な国産ドローンや自動運航システムを提供。
- ブルーイノベーション株式会社: ドローンポートの情報管理システムを構築。

ドローンポートの試作機について

試作機は2025年6月4日から開催される「Japan Drone / 次世代エアモビリティEXPO 2025」で初めて披露されます。この展示は、国産ドローンポートの将来的な実装の第一歩として位置づけられています。ドローンポートは、幅1,250mm、奥行1,000mm、高さ1,000mmで設計されており、さまざまなドローンに対応しています。このポートは、ドローンが安全に離着陸できる高精度な誘導システムや、安定した電力供給能力を備えた設計となっているのです。

今後の展望

この共同開発により、年内にはいくつかの地方自治体やインフラ企業と協力し、実証実験を実施する予定です。これを通じて、実用化に向けた機能検証や運用設計が行われ、2027年には社会実装と量産化を見込んでいます。このドローンポートプロジェクトは、未来の社会インフラの重要な要素になることが期待されています。

用語説明

中小企業イノベーション創出推進事業（SBIRフェーズ3）: 日本で中小企業やスタートアップが行う革新的な研究開発を支援する制度。

ISO 5491: ドローンポートに関する国際標準規格であり、ドローンの離着陸を実現するための要件を規定しています。

このように、日本が生む革新的なドローンインフラは、未来の社会において欠かせない存在となることでしょう。これからの展開に注目です。