津波避難の新技術
2025-03-14 14:24:04

津波避難の新技術!バルーン型標識の自動掲揚試験成功

津波避難の新技術!バルーン型標識の自動掲揚試験成功



鈴与株式会社(本社:静岡県静岡市)は、3月12日にエスパルスドリームプラザで行われた「津波バルーンプロジェクト」の一環として、バルーン型避難標識の自動掲揚試験に協力しました。このプロジェクトは、津波発生時に避難場所を一目で示すバルーン型標識を無人で迅速に掲げることを目指しています。これにより、警報が発表された際の迅速な避難を支援し、人的被害の軽減を図っています。

プロジェクトの背景と目的


津波による災害は、特に南海トラフ巨大地震などの影響を受けやすい地域において深刻な脅威です。バルーン型避難標識は、避難タワーや避難ビルなどの場所を迅速に示し、避難者にとっての目印となることが期待されています。試験では、主に充填、放球、上昇、下降機能に焦点を当て、その動作を確認しました。

試験の成果


実験を通じて得られた主な成果は、バルーン型避難標識が機能するまでの時間の短縮が見込まれる点です。津波発生からの「起動」から「上昇」までの所要時間をできるだけ短くすることが重要であり、今後、約2分程度にまで短縮できる可能性が示されました。これにより、警報発表とほぼ同時に避難標識が掲揚されることが可能になると考えられます。

設計上の課題と今後の展望


試験の結果、バルーン型避難標識の設計上の課題も明らかになりました。具体的な改善点には、バルーンのサイズや掲揚高度の最適化、速度と精度の向上、安全性の確保が含まれます。また、2027年度を目途にバルーン型避難標識の実用化を目指し、製造業との連携を強化していく方針です。

1. バルーンのパラメータ最適化


バルーン型避難標識の性能は、サイズや掲揚高度に大きく依存します。大きなバルーンは風に強く、視認性も高まりますが、ガス充填にかかる時間が増加するリスクもあります。今後は、効果的な高さやサイズを見極め、より効率的に機能する標識作りを進めます。

2. 動作の速度・精度・強度の改善


突発的な津波に対する備えとしての実用化にはさらなる技術革新が求められます。特に充填や上昇に関する動作の速度を改善し、より正確な制御ができるようにすることで、悪天候時にも対応可能な強度を持つ装置の開発を目指します。

3. 製造業との連携


本プロジェクトの最終的な目標は、震災前の地域で津波に対する具体的な対策を実装することです。そのためには、製造業の技術を取り入れ、実用化に向けた開発力を強化することが不可欠です。

おわりに


鈴与株式会社は、港湾地域の防災力向上と災害発生時の被害軽減に向けた取り組みを継続し、この「津波バルーンプロジェクト」を通じて、地域社会の安全に寄与していく意向です。
新しい防災技術が地域に根付くことを願い、今後の進展が待たれます。


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会社情報

会社名
鈴与株式会社
住所
静岡県静岡市清水区入船町11-1
電話番号

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