オンラインセミナーの現実と対面セミナーとの違い
就職活動における企業セミナーの形式は、コロナ禍の影響を受けて大きく変化しました。以前は対面形式が主流でしたが、現在ではオンラインでのセミナーも広がりを見せています。しかし、この新しい形態には一つの課題が浮上しています。それは、オンラインセミナーに参加した学生の多くが選考に進まなかったという事実です。株式会社学情が実施した最新のアンケート調査によると、2026年卒業予定の大学生・大学院生の約86.3%が、オンラインセミナーに参加したものの、その後の選考には進まなかったと回答しています。
オンラインとリアルのセミナー参加後の選考状況
一方、対面形式のリアルセミナーでは、選考に進まなかった学生の割合は60.3%となっており、オンラインセミナー参加からの選考不参加と比較すると、26.0ポイントの差があることが明らかになりました。このことから、学生が選考に進む際には、リアルな体験が重要な要素であることが示唆されています。
選考に進まなかった理由
さらに、選考に進まなかった理由について調査したところ、オンラインとリアルの両方で共通して「仕事内容が希望と合わないと思った」という回答が最も多く、53.7%の学生がこの理由を挙げました。また、企業の雰囲気が自分に合わないと感じたとする回答が36.6%、志望度が他の企業の方が高いと感じたという理由も22.0%に達しています。リアルセミナーでも、同様の理由が上位にランクインしており、仕事内容が合わないと感じることは、選考参加に大きく影響するようです。
調査の背景
この調査は、2025年3月26日から4月6日までの期間に、スカウト型就職サイト「Re就活キャンパス」への利用者を対象に実施されました。調査対象は、140名の有効回答を取得し、ウェブ形式で行われました。この調査により、企業セミナー参加から選考に進む際のパターンが浮き彫りとなり、特にオンライン形式とリアル形式の相違がわかりやすく示されています。
学情の取り組みと今後の展望
株式会社学情は、20代・30代の社会人、学生の転職・就職支援に特化したサービスを提供し続けています。彼らの目標は、未来に向けての多様な選択肢を学生に提示することです。これにより、企業と学生、そして社会全体が共存し成長していくための支援を行っています。今後も、企業セミナーの形式が学生に与える影響について注目が集まることでしょう。
このように、オンラインセミナーとリアルセミナーはそれぞれの特徴があり、学生の選考参加の結果にも影響を及ぼすことが分かりました。学生が望む働き方や企業の魅力をしっかりと理解することが、これからの就職活動において重要になっていくでしょう。