自動車向け再生プラスチック供給システム構築を目指すXtoCarプロジェクトの始動
資源循環システムズ株式会社、大栄環境株式会社、株式会社ニフコ、BIPROGY株式会社、株式会社八木熊の各社は、2025年3月から新たに「XtoCarプロジェクト」を開始します。このプロジェクトは、動脈産業と静脈産業の連携により、自動車向けの再生プラスチック供給システムを構築することを目的としています。
プロジェクトの背景
自動車業界では、近年欧州のELV規則(End of Life Vehicle 指令)の強化に伴い、プラスチックリサイクルについての規制が知らせる場面が増えています。従来の廃自動車からのプラスチックリサイクルだけでは、必要な再生材の供給が間に合わない状況にあります。日本では、2031年までに自動車に必要なプラスチックの15%以上を再生材で賄うことが求められており、これには対応した施策が急務でした。
XtoCarプロジェクトの概要
「XtoCarプロジェクト」では、廃プラスチックを適切に処理・リサイクルし、それを自動車部品に再利用する新たなシステムを構築します。このシステムは、以下のプロセスを統合的に推進します:廃プラスチックの選別、加工、評価、シミュレーション、そして製品化です。これにより、持続可能な社会の実現に向けて循環型資源利用を促すことができます。
各社の役割
- - 資源循環システムズ:プロジェクト全体の進捗を管理し、サプライチェーンの透明性を確保します。
- - 大栄環境:廃プラスチックの収集と選別を担当し、それをリサイクル可能な素材に加工します。
- - ニフコ:再生材を自動車部品に使用するための可能性評価と性能基準の確認を行います。
- - BIPROGY:シミュレーションを利用して最適な再生材を導き出し、トレーサビリティシステムを構築します。
- - 八木熊:廃プラスチックを高品質な再生素材に加工し、グレード開発を行います。
今後の展望
このプロジェクトは、自動車業界だけでなく他の産業にも応用可能な新しいリサイクルプロセスの実現を目指しています。加えて「iCEP PLASTICS」を通じて資源の有効活用を進め、持続可能な社会の実現に寄与していく計画です。
このように、XtoCarプロジェクトは自動車産業の成長だけでなく、環境保護の促進にも繋がる取り組みです。今後の進捗に注目が集まります。