ラム・カツィール個展『がんばって』が開催
東京都新宿区で、アーティストラム・カツィールの新しい個展『がんばって』が開催されます。本展覧会は、グラングリーン大阪うめきた公園内に展示される新作彫刻『YUMEMITAI』の一般公開を祝うイベントであり、2024年9月11日から10月5日までの期間中、観覧者に新たな芸術的な体験を提供します。
展示テーマと作品の内容
本展のテーマは、「人間の成長」と「無常」であり、ラム・カツィール自身の哲学に基づいた作品の数々が展示されます。展示される3つの作品は、それぞれ異なる素材(石、金属、映像)を用い、人生の短さや常に変化し続ける現実を美的に表現しています。カツィールは仏教の教え、特に三通りの怒りの考え方からインスピレーションを受けており、石、砂、水の喩えを通じて、観覧者に深い思索を促す作品を展開します。
作品は以下の通りです:
1.
『がんばって』(2024年) - 教室の床を一生懸命磨く小学生の姿が描かれており、それが徐々に老人へと変わっていく様子は、物語の背後にある老化や忍耐の日常的な暗喩が含まれています。
2.
『乳歯』(2004年) - 大理石の机と椅子が逆さまに配置されたこの作品は、放課後の純粋さを象徴し、時間の流れによる不可逆的な変化を示唆します。
3.
『オニリコ(夢)』(2023年) - 人々が雲の中に頭を埋めている様子を描き、人間関係や役割の変化を表現し、現代のデジタル社会への批判をも含んでいます。
会場情報
会場は東京都新宿区西早稲田に位置する松川ボックスで、入場は無料ですが完全予約制となっています。入場時間は火曜から土曜日の午後1時から5時まで、1時間ごとの入れ替え制が行われます。また、各回10名までの入場制限があり、日曜・月曜は閉廊となるため、訪れる際はご注意を。予約は
こちらから行えます。
主催はTOSHIO SHIMIZU ART OFFICEで、モンドリアン基金と駐日オランダ王国大使館からの助成も受けています。アーティスティック・ディレクターである清水敏男がキュレーションを担当しており、自身の独特な視点で展覧会を構成しています。
まとめ
ラム・カツィールの個展『がんばって』は、現代における人間の成長や無常というテーマについて深く考察する機会を提供します。鑑賞者は、単なる芸術作品を超えて、人生の美しさと複雑さを改めて考えることができるでしょう。ぜひこの貴重な機会を逃さず、アートの世界に触れてみてはいかがでしょうか。