ライオン、女性の健康を支援する新アプリ『CoCoRe』実証事業を開始

ライオン株式会社の取り組み

ライオン株式会社は、経済産業省の令和6年度「フェムテック等サポートサービス実証事業費補助金」の採択を受け、スマートフォン向けWebアプリ『CoCoRe（ココリー）』を用いた実証事業をスタートしました。この取り組みは、女性の健康施策に特化したものであり、株式会社杏林堂薬局、シミックホールディングス株式会社、日本特殊陶業株式会社の協力を得て進められています。

アプリ『CoCoRe』の目的

『CoCoRe』は、特にPMS（生理前症候群）や更年期による不調に悩む女性を対象に設計されています。これらの精神的な不調は多くの働く女性にとって深刻な課題となっており、働き方への前向きな気持ちや幸福度を向上させることを目的としています。アプリを通じて、利用者の「考え方のくせ」を変え、不調の改善を目指します。

背景と社会的背景

女性特有の健康問題による経済損失は年間約3.4兆円とも言われています。これには、PMSや更年期障害などによる心身の不調が最大の要因であり、特に働く女性においては生産性の低下が問題視されています。心の不調は身体の不調に直結し、ついには仕事のパフォーマンスへと影響を与えるため、この課題に対してのアプローチが急務です。

実証事業の内容

このプロジェクトでは、杏林堂薬局、シミックホールディングス、日本特殊陶業の女性社員を対象に実施されます。具体的には、アプリを週3回以上、12週間にわたって使ってもらい、その効果を定期的に調査します。利用前と6週間ごとに心の健康状態をアンケートで評価し、幸福度や職場での生産性の向上を確認していくのが目的です。

セルフケアの重要性

『CoCoRe』は、認知行動療法（ACT）を基にしたセルフケアプログラムを提供します。これにより、個人の気質に起因する心の不調に対して有効なアプローチを行えることが期待されます。また、心の安定を図ることで、女性のキャリア意識の向上にもつなげていきます。心の不調を抱える多くの女性たちに、安心して日常を送るためのサポートを強化するこの試みは、非常に意義深いものです。

今後の展開

ライオン株式会社は、本事業を通じて女性の健康向上に貢献し、またこの取り組みを広めることで、社会の中での女性の健康問題に対する認識を高めていくことも目指しています。『CoCoRe』の実証事業が成功を収めることで、さらなる発展を期待されるところです。効果的なセルフケアが、働く女性たちの幸せを増進するための大きな力となるでしょう。