ローム株式会社、新型LDOレギュレータを発表
ローム株式会社(本社:京都市)は、最新技術を活用した500mA出力のLDOレギュレータ「BD9xxN5シリーズ」の開発を発表しました。この製品は、車載機器や通信インフラ向けの幅広い用途に対応しており、出力電流が従来の150mAモデル「BD9xxN1シリーズ」から3倍以上に向上しました。この成果により、より高い電流を必要とするアプリケーションへの適用が容易になり、設計の自由度が飛躍的に向上しました。
Nano Cap™技術の利点
特筆すべきは、ロームが開発した「Nano Cap™」技術の搭載です。この技術のメリットにより、なんと470nF(Typ.)の小型出力コンデンサでも、500mAの負荷変動に対応した安定動作が実現されました。具体的には、負荷電流が1mAから500mAへ変化する際の出力電圧変動が約250mVに抑えられるため、信頼性の高い電源回路を構築することが可能となります。
一般には数μFのMLCC(多層セラミックコンデンサ)が使用されるところを、1μF以下の極小サイズ0603M(0.6×0.3mm)といったコンデンサでも安定動作が可能となりました。これにより、基板の小型化や部品選定における自由度が増すことが期待されています。
生産と流通
「BD9xxN5シリーズ」は、2025年10月から月産30万個を目指して量産が開始され、サンプル価格は税抜で300円となっています。また、インターネット経由での販売にも対応しており、主要な販売サイトからも購入可能です。具体的には、チップワンストップやDigiKey、Mouserなどを通じて入手できます。
さらなる技術革新
ロームは今後も、Nano Cap™技術を搭載したLDOシリーズを拡充し続け、電子機器の高性能化や小型化、高信頼性の実現にも貢献する計画です。加えて、開発したLDOレギュレータに関する高精度SPICEモデル「ROHM Real Model」も提供されており、これを活用することで、実際の設計とシミュレーションのギャップを減らし、効率的なアプリケーション開発が可能となります。
電子機器の進化の背景
近年、電子機器の小型化が加速し、それに伴い電源回路の省スペース化も求められています。特に小容量コンデンサでの安定動作が求められる中、ロームは2022年に150mA対応の「BD9xxN1シリーズ」をリリースし、その性能が高く評価されていました。この度の500mA対応の新たな製品は、さらに多くの実用性を提供します。
アプリケーション例
この新しいLDOレギュレータは、以下のさまざまな分野での応用が期待されています。
- - 車載機器: 燃料噴射装置、ボディコントロールモジュールなど
- - 産業機器: プログラマブルロジックコントローラ、遠隔端末装置など
- - 民生機器: 冷蔵庫、エアコン、ホームセキュリティなど
まとめ
ローム株式会社の新しい500mA対応LDOレギュレータ「BD9xxN5シリーズ」は、電子機器の小型化と高性能化を進める重要な一歩となるでしょう。これにより、さらに多様なアプリケーションに対応し、信頼性の高い電源回路の構築が実現可能となります。今後の展開にも期待が寄せられています。