新たな拠点でマイクロ波技術を内製化
マイクロ波化学株式会社は、公益財団法人横浜企業経営支援財団が運営する横浜新技術創造館リーディングベンチャープラザ内に、新たに研究拠点「横浜ラボ」を設立しました。この拠点は2025年7月1日に稼働を開始し、マイクロ波発振器の内製化を推進する重要な拠点となります。
プロジェクトの背景
当社は、電子レンジなどで利用されるマイクロ波を基盤に、次世代のものづくりと脱炭素社会の実現を目指す「マイクロ波ソリューション事業」に取り組んでいます。最近の中期ビジョンでは、鉱山プロセスやケミカルリサイクルといった重要分野の実装を見据え、高品質なマイクロ波発振器の安定供給の確立が重要な課題となっています。また、加熱用途に特化したマイクロ波発振器の開発を進め、コスト削減と普及促進も目指しています。
プロジェクトの概要
2024年からマイクロ波発振器の開発に取り組むにあたり、新たに長年マイクロ波装置に従事してきた技術者を迎え、正式に「マイクロ波発振器内製化プロジェクト」をスタートさせました。横浜ラボでは、発振器の設計から試作、検証まで一貫して行うことで、実用化に向けた開発を加速します。
リーダーを務めるのは、相澤修一氏。これまで日本高周波株式会社で事業部長や技術本部長を歴任し、さらに高エネルギー加速器研究機構にも出向していたエキスパートです。相澤氏は、1986年に日本工学院専門学校電子工学科を卒業し、25年のキャリアを持っています。
今後の展望と計画
当社は、2026年度末にマイクロ波発振器の試作機を完成させ、その後本社ラボや大阪事業所を通じて各プロジェクトに供給を行う予定です。そして、量産体制が整い次第、外部販売も視野に入れています。当社のビジョン「マイクロ波プロセスをグローバルスタンダードに」向けた取り組みは、内製化の進展と共に加速していくでしょう。
横浜ラボの所在地
新拠点となる横浜ラボは、神奈川県横浜市鶴見区小野町75-1、横浜新技術創造館リーディングベンチャープラザ2号館306号室に位置しています。これにより、地元の企業や研究機関との連携を強化し、マイクロ波技術の更なる発展を図ります。
横浜ラボの活動が実を結び、マイクロ波発振器の内製化による新たな市場の開拓が期待されます。