保育料を経費として認めさせるための訴訟が始動！

保育料を経費に！訴訟がスタート

2025年2月25日、東京地方裁判所において、「保育料を経費に！訴訟」が提訴され、働く親たちの実情がテーマとなっています。この訴訟は、日本初の公共訴訟支援を行う専門家団体「LEDGE」の弁護士やリサーチャー、キャンペーナーが関与しており、保育料の必要経費化を求める動きが加速しています。

訴訟の背景

現在、共働き家庭や多様な働き方が広がる中、働く親たちは子どもを保育園に預けることが必要不可欠になっています。しかし、現行の課税実務では、育児が家庭内での個人的な消費と見なされ、保育料は必要経費として認められていないのです。この不合理な状況を是正するために「保育料を経費に！」という声が高まっています。

提訴された原告たち

今回の訴訟では、東京都在住の弁護士、倉持（阿部）尚さんと、大阪府在住の松村幸裕子さんの2名が原告として名乗りを上げました。倉持さんは、自身の法律事務所を運営しながら育児を行う中で、保育料が必要経費にならないことに疑問を持ち、「出産や育児の壁を取り除きたい」と述べています。松村さんも、訪問介護事業に従事しつつ、必要な保育料が経費として計上できない状況に強い不公平感を持っています。

訴訟の目的

この訴訟では、税務署が行った保育料が必要経費に該当しないとの通知処分を取り消し、さらに保育料を経費として認めるよう求めています。現在の所得税法では、必要経費は事業活動に直接関わるものである一方、家庭関連の支出（家事費）は経費として認められないという法律の枠組みがあります。しかし、育児における保育料は、収入を得るために仕事をし続けるための不可欠な支出であり、この点を法的に争っています。

不当とされる保育料の扱い

現在、税務署は、保育料を「家事費」として扱い、必要経費の対象外としています。しかし、保育園の利用は、特に個人事業主にとっては事業継続のために必要な条件であり、法的な解釈に誤りがあると主張されます。また、保育を無償で行うべきという根強い理解が、保育料の経費扱いを阻んでいる現実があります。このような視点の偏りが、さらなる不公平を生むことが問題視されています。

取り組みの意義と市民への呼びかけ

この訴訟と共に、「保育料が経費にならないの、なんで？」キャンペーンが展開されています。特設サイトやSNSなどを通じて、市民からの賛同メッセージを収集し、意見を可視化することを目指しています。市民の声を結集し、保育料の経費扱いや、育児に伴う経済的な支援を訴える活動が、今後も続けられることが期待されます。

この訴訟に関心のある方々は、特設サイト（LEDGE特設サイト）を訪れ、賛同メッセージや最新情報をチェックしてください。また、報道関係者の皆様には、この問題の認知を広めるために取材協力をお願いしています。さらに、訴訟に必要な資金を募るためのクラウドファンディングも開始されていますので、詳しくはこちらのリンク（CALL4ウェブサイト）をご参照ください。