夏の幻想的な舞台で繰り広げられるバレエの祭典、清里フィールドバレエ2023

日本で唯一の野外バレエフェスティバル「第32回清里フィールドバレエ～眠れる森の美女～」が、今年も冒険の季節に新たな幕を開けます。開催期間は2021年7月30日から8月8日まで。ここでは、普通の劇場では味わえない夏の夜の夢が体験できることが魅力です。

このフェスティバルでは、地元の大工たちが広場にゼロから舞台を構築します。規模は日本の代表的な劇場と同程度。梅雨の湿気が続く中、一か月間かけて設営が進められ、公演後わずか3日で撤去されてしまう様子は、まさに儚い夢のよう。初回は簡単なベニヤの舞台だったが、32年の年月を経て、より快適な舞台に進化しました。

例えば、ダンサーが滑りやすい夜露に対策を施したリノリウムを敷いたり、楽屋や装置も整備され、本格的な舞台環境が提供されています。さらに、長い年月で成長した森の木々が自然の装置として活かされ、幻想的なシーンを演出します。特に、霧が発生しその中に燈る光が映ると、観客は異なる体験をすることができます。これが清里フィールドバレエならではの魅力です。

また、バレエファンのための特別な体験として、当日の舞台稽古を自由に見学できる日もあります。普段は見られないリハーサルの様子を楽しむことができ、ファンの心をわしづかみにしています。

日本唯一の総合芸術を目指して

このイベントの特徴の一つは、演目の合間に打ち上げられる音楽に合わせた花火です。この花火は、数々の花火大会で栄光を手にした齊木克司が手がけ、天候に応じた繊細な演出が施されています。

また、「眠れる森の美女」で使用する衣装についても、日本のバレエ界をリードするデザイナーたちが手掛け、文化学園大学の衣装提供も受けた魅力的なコラボレーションが実現しています。

子供たちの未来への架け橋

今村博明と川口ゆり子が監督を務める「バレエシャンブルウエスト」は、子供たちにもプロの舞台に立つ機会を提供します。特に8月4・5日には近隣のバレエスクールから子どもたちが参加する「未来をつくる子供たちによるバレエコンサート」を開催。続く8月6・7日には「全国バレエコンクールin八王子」での上位入賞者によるエキシビションが行われ、次世代の才能を育む素晴らしい機会が与えられます。