Solana ERPCが画期的な性能を達成
ELSOUL LABO B.V.は、Solanaネットワークの分散化とセキュリティ向上を図るValidators DAOと共に、Enhanced RPC(ERPC)のプロキシを刷新する実験を実施しました。この実験では、従来のNginx ベースから、Rustで開発された高性能ネットワークフレームワーク「Pingora」に切り替えた結果、ピーク時に3倍以上の性能向上が確認されました。
この進化は、特にDeFiトレードやNFTの鋳造など、ネットワークのアクセスが集中する重要なタイミングにおいて、トランザクション処理を迅速に行うためには不可欠です。高負荷がかかる際にも、安定した接続を維持することが求められ、ユーザーが貴重な機会を逃さないための鍵となります。今回の実験では、特にピーク時のスループット向上と低レイテンシの実現に重点が置かれました。
Pingoraベースの新しいプロキシの効果
ERPCは、世界中の300以上のエッジサーバーを利用し、常に最短距離のサーバーを自動選択することで、低遅延かつ安定した接続を実現しています。Pingoraへの移行により、ユーザーに提案されたトラフィック処理能力が飛躍的に向上し、特にアクセスが集中するピーク時には、最大で3倍のスピードが確認されました。これにより、トランザクション成功率が高まり、ユーザーは新しい機会をしっかり捉えられることでしょう。
ストレス耐性試験について
高負荷の状況下でのシステムの影響を測定するため、金のテストツールであるベジータを利用して負荷試験を実施しました。NginxとPingoraの比較を行った結果、Pingoraは安定したアクセスを維持し、通信のレイテンシを大幅に短縮できることが証明されました。具体的には、50%の通信でのレイテンシが約半分に、90%で約7分の1にまで削減されました。この性能差は、負荷が高くなるほど顕著に現れ、Pingoraの特長の一つとなっています。
ノーダウンタイムでの安定性と可用性
Pingoraは、HTTP/1とHTTP/2の両方に対応し、接続のリセットを最小限に抑えるグレースフルリロード機能を備えています。以前のNginxベースでは、リスタート時に必ず接続が切断されてしまいましたが、今後はPingoraによってこの影響が軽減され、安定したサービスの提供が可能になります。さらに、サーバーダウン時にも迅速なフェイルオーバーを実現し、安定したSolana RPCの体験を提供します。
今後の展望
新しいプロキシは、現在本番環境への導入が進められており、今月中にアップデートを完了予定です。この移行によって、さらに低レイテンシと高い処理能力が求められるトランザクション環境を実現します。作業が完了した際には、改めてお知らせがある予定です。
最新情報については、ERPCの公式ウェブサイトおよびValidators DAOの公式Discordで確認することができます。新たなトランザクションの進化を、ぜひご期待ください。
公式サイト:
ERPC公式サイト
公式Discord:
Validators DAO公式Discord
ERPCとは
ERPCは、Solanaネットワーク上で最速のトランザクション処理を可能にするRPCサービスです。ユーザーのアクセス経路に基づき、300以上のエッジサーバーを活用して、迅速で低遅延なアクセスを実現します。高負荷時でもパフォーマンス最大化が可能です。
Pingoraについて
Pingoraは、Cloudflareにより開発されたRust製の高速なネットワークフレームワークです。高負荷なトラフィックをリアルタイムで処理できる能力があり、ノーダウンタイムリロードなどの機能も充実しています。
その高性能により、ERPCは今後もSolanaネットワークの重要な要素として進化し続けます。