ジムス株式会社が新型コロナウイルス抗体検査キットを導入！迅速かつ簡便な検査手法の進展

新型コロナウイルス抗体検査キットの導入

新型コロナウイルス（SARS-CoV-2）の影響が続く中、日本国内では主にPCR法を用いた検査が行われていますが、その過程には多くの課題が存在します。検査を受けるためのハードルが高く、試薬や検査キットの開発には相応の時間がかかるため、より簡単で迅速な検査方法が求められています。そのような背景の中、ジムス株式会社が発表したのは、新型コロナウイルス抗体検査キットの導入です。

新しい検査キットの特長

ジムス株式会社が導入するこの検査キットは、中国のShanghai Liangrun Biomedicine Technology社が提供する"Diagnostic Kit for Antibody IgM/IgG of Novel Coronavirus COVID-19"です。既に中国食品薬品監督管理総局（CFDA）の許可を受けており、製品の輸出販売証明、および第三者認証機関であるTUVマーク認証を取得しています。

本キットは、ヒトの血清や血漿、静脈全血中の新型コロナウイルスに対するIgMおよびIgG抗体を定性的に検出することを目的としています。具体的には、疑わしい核酸陰性結果の補足的な指標として、または疑わしい症例の診断における核酸検出と組み合わせて使用されることを想定しています。ただし、このキットは新型コロナウイルスの診断や除外の根拠としては利用できない点に注意が必要です。

実際の使用方法と注意点

一般的なスクリーニングには不向きであり、陽性が確認された場合はさらに確認検査が求められます。また、陰性と判定された場合でも、感染の可能性を否定するものではないとのことです。この製品は、2019年12月以降の新型コロナウイルス流行時に限った臨床使用や緊急用の予備品として位置づけられており、通常の体外診断試薬としてクリニックで使用することはできません。テスト結果はあくまで臨床研究の目的のために限定されます。