米国管理会計士協会、日本の大学との連携強化
米国管理会計士協会(IMA®)の日本支部は、国内の大学との連携を強化し、管理会計やFP&A(財務計画と分析)分野で必要とされる人材の育成に向けた取り組みを拡大することを発表しました。この背景には、日本企業が直面するCFOやFP&A人材の不足という組織的な課題があります。特に、VUCA(Volatility, Uncertainty, Complexity, Ambiguity)時代において、企業は変化に柔軟に対応できる人材を求めています。
近年、企業においては、経済環境の変化が激しく、従来の財務管理手法だけでは対応しきれない局面が増加しています。このため、IMAでは次世代の会計人材を育成するために、日本国内の大学と連携した教育プログラムを強化しています。2026年には、東京国際大学と横浜市立大学との間で教育支援に関する覚書を締結し、特別セミナーを実施しました。
東京国際大学での取り組み
2026年4月21日、東京国際大学商学部で行われたセミナーには、92名の学生が参加しました。このセミナーでは、IMA日本支部の共同代表である石橋善一郎氏をはじめとする4名が登壇し、FP&Aの重要性、US-CMA・FMAA認定資格制度、大学での知識を生かした資格取得方法について説明しました。参加した学生からは、「管理会計の理論だけでなく、その実務の活用方法が具体的にわかった」といった意見が寄せられました。
横浜市立大学におけるセミナー
また、2026年7月31日には、横浜市立大学で「管理会計の理論・試験・実務」と題したセミナーを実施しました。このセミナーには、出席者とオンライン視聴者合わせて123名が参加し、IMA日本支部理事の小渕貴裕氏らが講師を務めました。学生の疑問にも応じる形式で、教科書の内容や資格試験で問われるポイント、実務での使われ方を中心に話が進められました。
参加した学生からは、「授業で学んだ内容と実務との結び付きを改めて実感できた」、「管理会計が企業の課題を見つけ、意思決定に活かされるツールであることが理解できた」といった感想が聞かれ、今後の学びへの意欲が高まった様子です。
今後の展望と結論
IMAが提供するUS-CMAやFMAAなどの国際資格は、学位と結びついており、学生にとっては世界的に通用する「グローバルパスポート」としての役割を果たします。今後もIMAは、教育機関との連携を通じて、学生やビジネスパーソンに向けて管理会計とファイナンスの専門性を高める機会を提供していく予定です。
さらに、IMA日本支部は、ビジネスパーソン向けの啓発活動にも力を入れています。たとえば、2026年7月6日にはグロービズ経営大学院で合同スタディセッションを開催し、AI時代のマネジメントアカウンタントやFP&Aの役割についてディスカッションが行われました。このセッションを通じて、データ処理やレポーティングのAI化が進む中で、判断力やビジネス理解、コミュニケーション能力の重要性が再確認されました。
IMAは、グローバルな視点での会計教育を推進するプロフェッショナル団体として、管理会計の発展に寄与し続けていくことでしょう。