日本の伝統ミシンブランド「リッカー」が新たな展開を発表
株式会社NOEXCUSEが展開するミシンブランド「RICCAR(リッカー)」が、アジアおよびオセアニア地域において新たに商標権を取得したことが報じられました。今回商標権を取得した国々には、フィリピン、カンボジア、シンガポール、バングラデシュ、オーストラリア、ニュージーランドが含まれています。この取得により、リッカーはこれらの地域でのブランド戦略を進める足がかりを得ました。
目指すは現地市場とのつながり
リッカーは、過去に家庭用ミシン業界で高い評価を得ていた日本のブランドであり、世界の多くの家庭に愛されてきました。しかし、実際にブランドが展開されていた欧米地域では商標権が他社により保有されているため、今回の商標権取得を契機に、まずはアジアおよびオセアニア地域を中心に積極的に展開していく方針です。これによって、現地市場との信頼関係を築き、将来的には製品やサービスを現地で提供できる体制を整えていく考えです。
代表取締役のメッセージ
このたびの発表に際し、代表取締役の桑原和寛氏は「“日本の丁寧なものづくり”を象徴するリッカーを、再び世界の家庭に届けたい」と述べ、今後の展開に期待を寄せました。また、「商標を取得した国々から、ゆっくりとでも着実に進めていく」との意気込みを示しました。
日本の家電文化を支えたリッカー
リッカーは1970年代に、家庭で洋服を手作りすることが一般的だった背景において、多くの家庭で使用される生活必需品としての地位を確立しました。当時、リッカーは日本国内での家庭用ミシン市場のトップシェアを誇り、日本三大ミシンメーカーの一つとして知られていました。さらには、テレビドラマや歌番組などのメディアにも露出し、1970年には日本万国博覧会での展示を行うなど、広く知られるブランドとなっています。
新たな挑戦への準備
2022年にはリッカーの商標権が株式会社ヤマノホールディングスからNOEXCUSEに移管され、新たなリッカー製品の開発が始まりました。その一環として、2024年には家庭用ニードルパンチミシンを新たに発表予定です。また、2025年には新型家庭用ミシンのリリースも計画されています。これにより、リッカーは再び家庭の台所に寄り添う存在として、ブランドの復活を目指しています。
幅広いメディア展開
リッカーは、最新情報を様々なSNSプラットフォームを通じて発信しています。公式ウェブサイトやInstagram、YouTubeなどで、製品情報や企業の動向をチェックすることができます。また、ミシンの修理やハンドメイドイベントの企画も行っており、コミュニティとの連携を強めています。
今後の展開に期待
リッカーの新たな動きとともに、これからどのようにブランドが進化していくのか、多くの人々が注目しています。商標権を武器にした新たな展開が、リッカーの復活とブランドの成長を促進することを期待しましょう。