加工食品のカーボンフットプリント算定ガイド改訂の背景と展望
農林水産省は、温室効果ガス排出量を示すカーボンフットプリント(CFP)の自主的な算定を推進しています。その一環として、加工食品業界におけるCFP算定モデル事業が令和7年度に開始されました。この活動は、食品事業者が製品の環境負荷を把握し、温室効果ガス排出量の削減に向けた取り組みを促進することを目的としています。
背景情報
令和3年5月に策定された「みどりの食料システム戦略」においては、フードサプライチェーン全体の脱炭素化が重要課題とされています。この戦略の実現には、サプライチェーン全体から排出される温室効果ガス(GHG)の量を正確に把握し、効果的に削減する仕組みが必要です。
農林水産省はこの目標を達成するため、加工食品に関連するCFPの算定を進めることが重要と考え、2023年に「加工食品共通CFP算定ガイド」を発表しました。これにより、業界全体の透明性を高めるだけでなく、事業者が具体的な取り組みを進めるための道しるべとなっています。
令和7年度モデル事業の始まり
令和7年度には、食品事業者2社が参加し、加工食品のCFP算定モデル事業が実施されました。参加企業は、それぞれの製品に対してCFPを算定し、その結果をもとに「加工食品共通CFP算定ガイド」が実践的な観点から改定されました。この改定プロセスは、食品業界における持続可能性を高めるための重要なステップです。
事業の成果として、改訂版のCFP算定ガイドが発表され、参加企業の製品に関するCFP算定結果も順次公開される予定です。これにより、民間企業自身が自社の環境負荷を具体的に把握し、改善点を見出しやすくなります。
環境配慮の新たな潮流
この取り組みは、食料供給の現場における持続可能なビジネスモデルを確立する一助となります。CFPの算定を通じて、企業は自社製品のライフサイクルにわたる環境影響を可視化し、顧客や消費者に対しても透明性を提供します。この透明性は消費者の環境に配慮した選択を助けるだけでなく、企業の信頼性向上にも寄与します。
ほかの多くの業界と同様、食品業界においても環境負荷への配慮が求められる時代に突入しています。消費者が選ぶ製品がその企業の環境意識を反映するようになり、企業価値を高める重要な要素となっていくでしょう。
まとめ
加工食品におけるCFP算定ガイドの改訂と新たなモデル事業は、食品業界における温室効果ガスの削減と環境への配慮を促進する重要な取り組みです。今後も農林水産省と食品企業が協力して、持続可能な社会に向けた貢献を続けていくことが期待されます。さまざまな業界での地球環境への取り組みが進められる中、食品業界も、この流れに乗り遅れないよう努めていく必要があります。