新たな協業で進化するソフトウェア定義型車両
2025年9月16日、カリフォルニア州アラメダ発にて、ウインドリバーと現代モービスが手を組み、ソフトウェア定義型車両(SDV)向けの革新的なプラットフォーム「Mobis Development Studio」を発表しました。この新しい統合ソフトウェア開発環境は、両社の技術力を最大限に活かした設計によって、次世代の自動車開発を加速させることを目的としています。
Mobis Development Studioは、クラウドベースの車両開発インフラストラクチャとWind River® Studio Developerを統合しており、ユーザーフレンドリーなインターフェースを通じて、各電子制御ユニット(ECU)に対する最適化を実現しています。これにより、高速ビルド機能や自動テストツールを活用し、開発ライフサイクルの中でソフトウェアの品質と効率の向上を図ります。
ウインドリバーの最高製品責任者、サンディープ・モドバディア氏は、「自動車業界は進化を続け、ソフトウェアがその中心的役割を果たす。現代モービスとの協業により、クラウドとエッジの両方の環境に適応し、堅牢な管理体制を確立した。このプラットフォームが自動車メーカーにとってイノベーションのスピードを加速させる助けになることを期待している」と述べています。
現代モービスのエグゼクティブ・バイスプレジデント兼電装BU長であるチョン・スギョン氏は、ウインドリバーとの協働によって車両開発の自動化が進展し、次世代のインテリジェント車両向けのソフトウェア開発が加速することに期待を寄せています。この新たな開発環境は、高度に自動化されているだけでなく、AIを利用したシステムにも進化する見込みです。
この協業によって、両社の技術が集結し、SDVに特化した先進的なソフトウェア基盤が実現されました。これにより、車載システムの設計、開発、展開のプロセスが効率化され、持続可能なソリューションの提供が可能になります。
Wind River Studio Developerは、ミッションクリティカルなシステムの設計、運用を加速させるクラウドベースのプラットフォームです。自動化に伴う課題を乗り越えるためのアジャイル手法をサポートし、チーム間のコラボレーションを促進し、開発初期段階でのテストを可能にします。このようにして、Studio Developerは複雑な車載システムの長期的な価値向上に寄与します。
未来の自動車開発を変えていく
ウインドリバーは、ミッションクリティカルなインテリジェントシステム向けのソフトウェアを提供するリーディングカンパニーとして、40年以上のキャリアを持ちます。彼らのソフトウェアは、オートモーティブだけでなく、航空宇宙、防衛、医療など様々な分野のデジタル変革を支え、適応性と信頼性を兼ね備えたシステムを提供しています。
今回の協業をきっかけに、ウインドリバーと現代モービスは共に未来の自動車業界に新たな価値を創造することが期待されます。新しいMobis Development Studioは、これからのソフトウェア中心のモビリティテクノロジーの進化に大きな影響を与えることでしょう。