北海道の未来を切り開く新たなスタートアッププログラム
北海道の大学から新たなビジネスシーンへ
国立大学法人北海道国立大学機構の一員である小樽商科大学と、東京都渋谷区に本社を置く株式会社ユニコーンファームは、2025年7月から大学発のスタートアップ創出を支援するプログラムを共同で展開します。このプログラムは、特に北海道の大学や高等専門学校に焦点を当て、ディープテック領域における新規事業の創出を目指すものです。
生成AI活用の重要性
社会課題解決に向けたアプローチ
本プログラム「ディープテック事業創造の型×生成AI」は、北海道の地域経済や社会課題を解決するための具体的な手法を提供します。研究機関からの優れた研究成果が、実社会の効率的な問題解決に結びつかないという課題に立ち向かうため、生成AIを活用した迅速かつ構造的な事業開発手法の習得が重要です。ここで目指すのは、研究シーズの社会実装に向けた橋渡しです。
大きな壁となっている「顧客設定の解像度不足」や「仮説検証の困難さ」に対して、具体的かつ実践的な支援を行うことで、参加者が直面する課題の解決を図ります。
プログラムの特色
豊富なカリキュラムと実践的な演習
このプログラムは、生成AIを活用したディープテック特化型のカリキュラムとなっており、基礎理論、実践フレームワーク、さらには生成AIの具体的な活用方法を段階的に学ぶことができます。具体的な内容としては、GAPファンド申請を視野に入れた事業計画書作成に向けた講義やワークショップが組まれ、実際の事業計画書を作成する体験を通じて学びを深めます。
さらに、大学発スタートアップの起業家による特別講演も設けられ、先輩の経験談から直接学ぶ機会も提供されます。
期待される成果
新しい支援スキルの習得
参加者は、生成AIによる事業開発のスピードアップと、顧客ニーズの深堀りに基づく仮説構築から計画書作成まで、一貫したプロセスを学ぶことができるでしょう。また、支援現場で即活用できるスキルが身につくことで、参加者自身の活動にフィードバックがもたらされることも期待されます。
今後の展開と意義
このプログラムは、2025年度内に北海道内複数の大学や高専を対象に実施予定であり、さらに全国的な展開も視野に入れています。ユニコーンファームと小樽商科大学は、研究成果の社会実装と地域経済の活性化を両立させることを目指し、新たなスタートアップエコシステムの構築を進めています。
ユニコーンファームの背景
ユニコーンファームは2017年に設立され、代表取締役CEOの田所雅之氏は、多数の著書を通じて新規事業支援の専門家として知られています。彼の指導のもと、このプログラムは実践者に必要な知識とスキルを伝えることを目指しています。彼が書いた著作には、『起業の科学』や『御社の新規事業はなぜうまくいかないのか』などがあり、知識の普及にも力を入れています。
このプログラムが実施されることで、多くの学生や研究者が新たなチャレンジに挑戦し、北海道を発信源とするスタートアップが次々と生まれることを期待しております。