株式会社ファインデックスの櫻井 力が国際会議「EMBC 2026」で発表
株式会社ファインデックスに所属する櫻井 力氏が、2026年にカナダ・トロントにて開催された生体医工学分野の国際会議「EMBC 2026」で、抑うつ状態の分類に関する重要な研究成果を発表しました。 柳井は理化学研究所での研修を通じ、高度な研究環境で培った成果を国際的な舞台で示すこととなり、その評価は社内外で注目を集めています。
研究の背景と目的
本研究は、脳波(EEG)と機能的近赤外分光法(fNIRS)を用いたマルチモーダル信号を利用し、抑うつ状態を客観的かつ定量的に評価するための枠組みを構築することを目的としています。従来、多くの精神状態の診断方法は主観的な報告や臨床面談に依存しており、その結果、バイアスや誤診率が高まる問題がありました。
櫻井の研究では、EEGとfNIRSのデータを活用して、特に認知行動療法における早期の診断や高齢者におけるうつ病と認知症の区別に焦点を当てています。これにより、身体的な症状が外に現れない抑うつ状態を科学的に測定し、より多くの人々を救う手段を提供することを目指しています。
研究方法と成果
具体的には、感情的な刺激に基づくワーキングメモリ課題を通じてEEGとfNIRSの両方の信号を同時に計測し、そのデータをエンドツーエンドの深層学習アーキテクチャに入力しました。このアプローチを通じて、心理評価尺度であるBDI-IIに基づいて抑うつ傾向を分類しています。
実験の結果、EEGとfNIRSを統合したシステムは、単一の信号よりも高い分類精度を示し、特に聴覚による感情刺激のタスクでは驚異的な0.80を超える分類精度を達成しました。この成果は、従来の主観的な評価を補完する自動診断ツールとしての可能性を示しています。
背景と支援
本研究の実現は、理化学研究所の大武 美保子チームディレクターをはじめとする多くの専門家の支援なしには成し遂げられなかったものです。櫻井氏は「自身の研究が国際的に評価されたことは大変喜ばしいことだが、それ以上に技術によって人々の生活を守りたいとの思いは続いている」と語っています。彼はファインデックスでのキャリアを通じて、その理念を実現していく決意を新たにしています。
会社の使命と今後の展望
ファインデックスは、医療とITを融合させて新たなソリューションを提供する企業として、国際会議での成果を次のステップとし、さらなる技術革新を目指しています。今回の研究の成果は、医療現場での早期スクリーニングや診断精度向上に貢献することが期待されており、会社全体の研究開発活動にも活かされるでしょう。
国際会議「EMBC」は、生体医工学において権威ある団体が主催する重要なイベントであり、各国の研究者や医療専門家が参加します。全体として、医療技術の進展や現場での応用に関する高度な議論が交わされます。ファインデックスとしても、今後ますます多様な研究と技術開発に取り組み、社会に貢献する姿勢を貫いていく所存です。