成田空港が国内初、CORSIA適格燃料の受入れを実施し脱炭素化を推進

成田空港、国内初のCORSIA適格燃料受入れ

成田空港が、国内初となるCORSIA適格燃料（CEF）の受入れを実施しました。この取り組みは、伊藤忠商事株式会社が韓国から輸入した燃料を基に、ICAOが定めるCO2削減目標に向けたものです。2024年以降、2019年比でCO2排出量を85％以下に抑えるという目標を達成するために、航空業界は持続可能な取り組みを進める必要があります。

CORSIAとは？

CORSIAは、国際民間航空機関（ICAO）が採択した「民間航空のためのカーボン・オフセット及び削減スキーム」です。航空会社が排出するCO2をオフセットするためには、CORSIAに適合するSAF（持続可能な航空燃料）を使用することが求められています。

このたび成田空港で受け入れられたCEFは、ICAOのCORSIAに基づいて認証された燃料であり、航空業界のCO2削減に資するものです。これにより、航空需要が回復する中で、CEFの利用が拡大すると期待されています。

サプライチェーンの構築

成田空港でのCEF受入れは、伊藤忠商事がNeste OYJ社とGS Caltex社との協業のもと、サプライチェーンを構築した結果です。このサプライチェーンは、海外の製油所から船舶で千葉港に直接搬入され、成田空港の給油施設で受け入れられます。

今回の受入れは、2024年7月に実施されたジェット燃料の直接輸入に続くもので、航空燃料の安定供給に寄与することも期待されます。成田空港では2020年よりSAFの受入れを行っており、これまでの取り組みを生かしてさまざまな試みを進めています。

SAF利用促進プロジェクトの実施

成田空港は、2024年8月よりSAFの環境価値を活用した「SAF利用促進プロジェクト」の実証試験を開始します。このプロジェクトは、CORSIAに適合するSAFを使用して環境負荷を低減することを目指しており、CEFの利用拡大とともに進展が期待されます。

空港は引き続き、航空業界の持続的成長に向けた取り組みを強化していく方針です。環境への配慮を大切にしつつ、利用者にとっても便利な航空サービスの提供を目指しています。

【参考】