小さなまちの未来フォーラム 開催報告
2023年10月、全国の小規模自治体から約90名が集まり、「小さなまちの未来フォーラム」の第1回イベントが盛大に開催されました。このフォーラムは、東京都港区に本社を置く株式会社マインドシェアによって設立されました。
フォーラムの目的と背景
日本には全自治体の約7割を占める人口5万人以下の小規模自治体が存在します。こうした自治体は、限られた人材や予算の中で数多くの共通課題を抱えています。特に、職員の兼務や情報収集の困難さ、また国や民間制度への対応能力に制約があることが浮彫りとなっています。このような問題を解決するために、本フォーラムが設立され、自治体職員同士が情報交換し合う場を提供することを目指しています。
フォーラムのコンセプト
本フォーラムの特徴は、成功事例だけではなく、試行錯誤の過程や失敗事例も共有する点です。参加者は、同じ規模の自治体間で悩みを共有し、地方創生のための知恵を出し合う、まさに重要な交流の場となることが期待されています。
第1部:小さなまちの取り組み紹介
フォーラムはハイブリッド形式で行われ、リアルタイムで質問やコメントが飛び交いました。
取り組み事例 1 - 静岡県東伊豆町
発表者:企画調整課 課長 太田正浩氏
東伊豆町は芝浦工業大学との協力によって、10年以上の空き家改修プロジェクトを実施しました。このプロジェクトは、学生を地域おこし協力隊として定着させ、彼らが卒業後に法人を設立する仕組みを構築しました。これにより、地域における人材の流入から定着、そして次世代育成が実現しています。
取り組み事例 2 - 静岡県牧之原市
発表者:教育文化部 社会教育課 図書館長 内山卓也氏
牧之原市では元ホームセンターを活用し、官民連携で「いこっと」という図書交流館を設立しました。18か月という短期間で整備されたこの施設は、来館者数が想定を上回り、市民の新しい居場所として定着しています。
取り組み事例 3 - 山梨県小菅村
発表者:源流振興課 副主査 舩木陽介氏
小菅村が実施している「こすげ村人ポイントカード制度」は、全国から4,000人が登録する関係人口を可視化し、村外の人が地域の支え手へと役割を変える仕組みです。
内閣官房からの指針
発表者:宮川惇氏
内閣官房からは地方創生2.0の基本方針が示され、人口減少を背景にした地域づくりの必要性が強調されました。「若者・女性に選ばれる地域づくり」や「関係人口の活用」が重要なテーマとして取り上げられ、今後の支援策についても説明されました。
第2部:参加者の交流会
イベント後の交流会では、参加者間の名刺交換が盛況に行われていました。具体的な質問や相談が活発になされ、「他の自治体の取り組みが参考になった」との声が多く寄せられました。こうした横のつながりが、今後の地方創生に向けた取り組みに重要であることが再確認されました。
フォーラムの今後
今後も本フォーラムは、単なる情報共有の場に留まらず、参加者同士が主体的に利用できるプラットフォームとして進化を続けます。その内容には、全国規模のネットワーク構築や、クローズドFacebookグループを通じた日常的な情報交換、成功・失敗事例の共有が含まれています。
このように「小さなまちの未来フォーラム」は、参加者が真剣に向き合う場であり続け、地域の未来を共に築いていくための大切なステップといえるでしょう。