生成AIが管理職向けインバスケット演習に与える影響と展望
株式会社マネジメントサービスセンター(MSC)は、最近発表したレポートで、生成AI(以下、AI)が管理職向けのインバスケット演習(IB演習)にどのような影響を及ぼすのかを詳細に検証しました。執筆したのは、東京大学松尾研究室発のスタートアップであるBAKUTAN株式会社です。レポートはいくつかの重要な観点からこのテーマを掘り下げています。
検証の背景と目的
IB演習は、主に管理職の能力を評価し、育成するための手法として利用されています。新しい技術、特にAIの発展に伴い効率化が求められる中、MSCはAIの利用が受験結果に与える影響をシステマチックに評価することを目的としました。評価基準に従い、AIの活用がもたらす利点と課題を浮き彫りにすることが狙いです。
検証の方法論
a.
AI利用の影響
MSCの専門家によるコンサルタントおよびセールスプランナー32名がIB演習に参加し、2回に分けて評価が行われました。第1回目は自力での回答、第2回目ではMicrosoft 365 CopilotというAIツールを活用しての回答です。それぞれの結果を比較しました。
b.
AIの評価能力
AIによる採点能力を検証するため、MSCが保有する評価基準に基づき、AI適性の高い汎用採点ルールと演習特有の採点マニュアルを作成し、AIの採点結果と経験豊かなアセッサーの評価結果との一致度を確認しました。
結果の分析
1. AI利用のメリットとデメリット
レポートによると、AIを利用した場合の平均点はやや上昇した一方、個別の結果においては一律に成果が向上するわけではないことが示されました。特に、AIを用いた回答による順位の変動が確認され、選抜や選考目的での利用に際しては慎重な対応が求められています。また、AIの強みとされる分野においては得点底上げが見られた一方、対人面などでは人間に依存する限定的な影響があることが分かりました。
2. AIの採点能力とその可能性
AIによる評価には十分な実力があり、高い汎用性があることが確認されましたが、AIの強みを生かすためには演習特有の設計や調整が重要です。この結果から、AIを利用することで評価支援の可能性が高まる反面、単独で完璧に代替することは難しいという結論が導かれました。
今後の展望
今後はAIを効果的に活用するために、業務に合わせたアセスメント設計が求められることになります。AIと共存する時代において、マネジメントやリーダーシップの在り方が変わるため、これに即したアセスメントの進化が望まれています。この研究に基づき、MSCは将来的なリーダーシップ開発における新たな価値提供を目指していきます。
お問い合わせ先
本レポートに関する詳細は、株式会社マネジメントサービスセンターストラテジックマーケティング部まで直接お問い合わせください。