医療現場の声をマンガで伝える新雑誌『グラフィック・メディスン®』第3号発刊
株式会社SCICUSは、2026年6月15日に一般社団法人日本グラフィック・メディスン協会による会誌『グラフィック・メディスン®』第3号を発行します。これに合わせて、第1号・第2号も入手が難しかったため、POD(プリント・オン・デマンド)形式で同時にリリースされます。これにより、日本国内におけるグラフィック・メディスンの実践や研究の記録をアーカイブとして継続的に発信していく狙いがあります。
患者の経験とは?
医療において、患者の経験は単なる診断名だけでは計り知れない多様性を持っています。しかし、その経験をどのように社会と繋げ、医療従事者や教育、研究の場で活用するかについては、まだ十分な方法論が確立されていません。近年、海外では「グラフィック・メディスン」という、新たなアプローチが注目されています。これは医療や病気の経験をマンガやコミック形式で共有し、議論する実践/研究の領域です。
グラフィック・メディスン®の意義
グラフィック・メディスン®は、医療や病に関する経験をマンガ・コミックで表現する国際的な実践領域です。この手法は医療教育や患者支援、さらにはナラティブ・メディスンや医療人文学など、多方面での活用が進んでいます。日本では2018年に協会が設立されて以来、会誌刊行や各種イベントを通じ、グラフィック・メディスンの実践・研究が進んできました。
第3号の特集
『グラフィック・メディスン® issue3』では特集テーマとして「患者の語りは、どこまで社会を動かせるか」を掲げています。この特集では、患者の経験を単なる個人の物語として捉えるのではなく、医療や社会における意思決定にどのように寄与できるかに焦点を当てています。近年注目を集めるPatient Experience Data(PED)は、患者の生活実感を医療や制度設計に活かす知恵として重要な位置を占めています。
主なテーマと内容
第3号では以下のテーマを掘り下げます:
- - 精神疾患の経験をアニメーションで表現する試み
- - 医療マンガにおける読者設計と倫理的配慮
- - マンガを用いた医療者教育の具体的な方法
- - 医学教育における「恥」の可視化
- - 対話型鑑賞とグラフィック・メディスンの接点
- - 日本の医療マンガ史と現代の作品レビュー
- - メディカルイラストレーションとの相互関係
これにより、グラフィック・メディスンを単なる表現文化にとどめず、医療、教育、研究、社会実践の相互作用を探る新しい試みとなります。
一般社団法人日本グラフィック・メディスン協会の活動
協会では、会誌の発刊に加え、研究会やイベント、医療者教育の実践など多岐にわたって活動を行っています。特に近年では、新潟国際アニメーション映画祭において医療と恥をテーマにした講演を行い、アニメーションや視覚表現との接続を図っています。さまざまな実践を通じ、患者の経験を視覚化し、共有するための方法論を模索しています。
書誌情報
- - 書名:『グラフィック・メディスン® issue3』
- - 発行:一般社団法人日本グラフィック・メディスン協会
- - 発売:株式会社SCICUS
- - 発売日:2026年6月15日
- - ISBN:978-4-86668-025-5
- - 価格:2,000円(税込)
第1号・第2号も同時にPOD形式で販売され、研究者や医療従事者、教育関係者を始め、患者経験や医療コミュニケーションに関心を持つ全ての人々に向けた内容です。
詳細については、日本グラフィック・メディスン協会の公式ウェブサイト及びSCICUSの販売ページで随時案内されます。