異文化交流を楽しむ「日本語トークセッション」の魅力を探る
最近、日本で働く外国人の姿がますます一般的になってきました。2024年には外国人労働者の数が230万人を超える見込みで、この数は過去最高を記録します。この傾向は昨今の10年間において大きな伸びを示し、特にコロナ禍の影響からの回復によってインドネシア、ミャンマー、ネパール出身の労働者が急増しています。
日本は、2040年までに1100万人の働き手不足が予測されているため、外国人労働者なしでは成り立たない社会に変わりつつあります。とはいえ、これらの労働者はほとんどが発展途上国出身であり、特に製造業やサービス業など様々な分野で労働力として重要です。中には医療や福祉業界を支える割合が前年比で28.1%増加したケースも見られ、すでに日本社会に無くてはならない存在となっています。
しかし、彼らには日本での生活においていくつかの「壁」が存在します。その中でも特に深刻なのが「言語の壁」です。日本は日本語以外の言語を話す人が少なく、コミュニケーションが難しいのが現実です。さらに、日本特有の人間関係の構築も彼らにとっては大きなハードルです。「空気を読む」という文化は、日本人同士でも難しいことがありますが、外国人にとってはさらに理解を要します。加えて、友人を作ることも容易ではなく、特に地方に住んでいる外国人は孤立しやすい状況にあるようです。
そこで、特定非営利活動法人「ganas」が提供する「日本語トークセッション」が注目されています。このプログラムでは、日本語を学ぶ外国人と日本人がマンツーマンで対話をし、文化や習慣を交換する機会を提供します。彼らは、日本語能力試験(JLPT)の「N3」に合格している学習者たちで、異文化の理解を深めるとともに、日本社会での安心した生活をサポートします。
このセッションは日本語「学習」の目的ではなく「会話」を楽しむことを重視しています。教える側と教わる側の固定的な関係ではなく、フラットなコミュニケーションを築くことが出来るため、互いにとって有意義な体験になるでしょう。さらに、日本文化や生活に関する疑問や興味を持つ彼らにとって、自国の母語と比較しながら交流することは新たな理解を促進します。
プログラムはオンラインで行われ、参加者は毎週一回、合計12回のセッションに参加します。冒頭では「やさしい日本語」の使い方のレクチャーがあり、外国人と話すためのヒントを教えたいと考えています。特に注意すべきポイントは、話す速度や単語選びで、これらは今後のコミュニケーションに役立つスキルです。
参加者は日本語を流暢に話せるようになりたいと希望しており、トークセッションを通じて日本社会に関する疑問を解消するチャンスも多くあります。また、他国の習慣を学ぶことによって、相手の文化への理解も深まり、互いの信頼感を高めることが期待されます。
この「日本語トークセッション」は、ただ単に会話を楽しむだけでなく、日本とその国々の架け橋となる重要な役割を果たせるプロジェクトの一端です。あなたもこの新たな形の異文化交流に参加して、互いの距離を縮める架け橋の一員になってみませんか?