唇の「ふくらみ指数」で見える若さの新基準
株式会社ナリス化粧品(大阪市福島区)は、加齢に伴う肌や容貌の変化を研究する中で、特に唇の印象を数値化する新たな手法「ふくらみ指数」を確立しました。この研究は、当社の評価研究課で実施され、化粧品の有効性を評価するための一環として進められました。
唇の印象と加齢の関係
唇は、顔全体の印象を大きく左右する重要な特徴の一つです。特に、ふっくらとした柔らかい唇は若々しさや女性らしさの象徴とされています。多くの先行研究が、年齢を重ねるにつれ下唇のボリューム感が減少することを示していますが、唇のふくらみそのものを高精度で評価する方法は存在しませんでした。そこで私たちは、長年にわたる肌に関するデータを分析し、若い世代と年配世代での下唇のカーブの違いに着目しました。
ふくらみをどう評価するか
これまでの研究では、唇の幅や厚みを基準に評価されてきました。しかし本研究では、下唇のカーブを斜めから観察し、その円周の一部分から求めた半径を唇の厚さで割ることで新しい指標「ふくらみ指数」を開発しました。このふくらみ指数は年齢とともに増加することが確認され、「若々しさ」に関連するという新たな知見が得られました。
若々しさとの強い相関
研究では、20代から60代の女性の唇画像を集め、肌研究に従事する評価者が唇の印象を相対的に評価しました。その結果、ふくらみ指数は年齢よりも唇の印象の若々しさと強い相関があることが明らかになりました。これにより、ふくらみ指数を基にした新しい客観的評価が可能になったのです。
今後の研究への応用
唇は人の顔の魅力を構成する重要なパーツであり、若々しさを保ちたいと願う女性たちが増えています。この新たな指標が今後の化粧品研究や評価において有益であるとわれわれは考えています。また、ナリス化粧品には美容研究に特化した専門の研究員やメーキャップアーティストが在籍しており、この知見を活かしたメーキャップ研究も進めていく予定です。
研究者のコメント
ナリス化粧品の研究開発部で活躍する堀辻麻衣研究員は、「近年、唇のボリューム感を評価するリクエストが増えていますが、従来の方法では計測が困難でした。しかし、この新しい方法により、唇の若々しさをより客観的に評価できるようになったことは非常に価値があると感じています。これからも、観察を大切にしながら化粧品の効果を正しく評価する方法を構築していきます」と語ります。
このように、ナリス化粧品の「ふくらみ指数」は唇の若々しさを評価する新しい手法として注目されています。これにより、将来的にはより多くの女性が自身の魅力を引き出す手助けを受けられることでしょう。