善光総研が保育分野に進出、ICT導入支援と人材育成を強化

最近、少子化や職員の業務負担の増加といった影響で、保育分野は多くの課題に直面しています。その中でも特に事務作業や記録の煩雑さが問題視されており、これが子どもたちとの向きあう時間を圧迫し、結果的に保育の質を低下させる要因となっています。

そんな状況を受けて、子ども家庭庁は「保育ICTラボ事業」を全国規模でスタート。一方で、株式会社善光総合研究所（善光総研）は、介護・福祉の分野で培ったICTの導入支援や人材育成のノウハウを活かし、この事業に初めて参画する運びとなりました。

特に善光総研が受託したのは、ユニファ株式会社からの「実践公開保育支援」と「伴走支援業務」。この二つの支援を通じて、保育現場へのICT活用の成功事例を分析・共有し、また業務の効率化や質の向上を実現するためのモデルを構築します。例えば、実践的な運営支援や研修を行い、各施設の特性や課題に応じた継続的な支援を行う体制を整えています。

善光総研はこれまでも、介護分野で独自のDX人材育成プログラムや資格制度を確立し、現場のニーズに根ざした支援を行ってきました。今後は、これらの知見を元に保育分野でも専門的な人材育成プログラムや資格の開発を進め、さらには保育セクターにおける課題解決に寄与することを目指しています。

同社は、「介護業務支援システムSCOP」の開発や介護事業所の経営支援事業を展開しており、介護サービスの質の向上を図っています。特に、社会福祉法人善光会との協力により、業務の効率化を図るためのプラットフォーム事業を展開し、全国の介護現場にDXを普及することを目指しています。また、全国的に展開しているスマート介護士の試験事業では、受験者数は10,000名を超えており、リーダーシップを持った人材の育成を進めています。

このように、善光総研は保育分野への参画を通じて、全体的なDX推進を図り、保育現場の実務改革に寄与することを目指しています。今後、ますます重要となる保育環境の改善に向けての取り組みが期待されます。

【株式会社善光総合研究所概要】