近畿大学病院がアバター技術で受付の省人化実験を開始！

近畿大学病院でのアバター技術活用の実証実験

近畿大学病院（大阪府大阪狭山市）が、アバター事業を手掛けるAVITA株式会社（東京都目黒区）と協力して、受付業務の省人化を図る実証実験を行うことになりました。これは、医療機関におけるデジタルトランスフォーメーション（DX）を進め、患者の利便性を向上させることを目的としています。

実施の背景と目的

近畿大学病院では、1日に約2,200人の外来患者、さらに750人の入院患者が来院しています。しかし、受付での人員には限界があるため、しばしば患者が長時間待たされる状況が発生しています。また、多言語対応の必要性も浮上しており、これらの課題を解決するための手段としてアバター技術が注目されています。

2025年11月には新病院の開設が予定されており、そこではさらなるDX推進が期待されています。近畿大学病院は、AVITAと連携し、アバター技術を駆使することで、患者の待ち時間を削減し、より快適な医療環境の実現を目指しています。

アバター接客サービス「AVACOM」

今回の実証実験で使用する「AVACOM」は、AIを搭載したアバター接客サービスです。このシステムは、接客の効率化を実現し、リモート接客にも対応しています。アバターは時に人よりも親しみやすさを感じさせ、患者や来院者が気軽に相談できる環境を提供します。結果として、オペレーターの負担を軽減させながら、より患者に寄り添ったサービスが可能となります。

実証実験の内容

実証実験は2025年2月10日から5月9日までの期間、近畿大学病院の2階総合受付で行われます。来院者は、設置されたアバターディスプレイに従い、マイクを通じて会話をすることができます。アバターは遠隔操作で担当者がサポートし、迅速で効率的な対応を行えるようになります。この実験により、患者へのサービス品質が向上し、医療従事者の負担も実証的に軽減されることが期待されています。

今後の展望

将来的には、アバター技術は受付業務だけでなく、手術や入院時の説明などでも活用されることが考えられています。このように、医療分野全般でのデジタル技術の導入が進められることで、スマートホスピタルの実現が期待されています。近畿大学病院は、医療従事者の働き方改革や、高度な医療サービスの提供に向けた取り組みを進め、患者の待ち時間削減やサービス向上に貢献していく方針です。

AVITA株式会社の役割

AVITAは、アバター接客サービス「AVACOM」やロープレ支援サービス「アバトレ」など、アバターや生成AIを利用したサービス開発を行っているスタートアップです。この企業の技術力が、近畿大学病院のプロジェクトに大きく寄与することが期待されています。将来的には、他の医療機関でもこの技術が導入されることで、医療サービスの向上に繋がる可能性があります。