スタートアップ支援の新たな拠点、「SPROUND」が5周年を迎える
DNX Ventures(東京・千代田区)は日鉄興和不動産と共同で設立したB2Bスタートアップ向けのインキュベーションオフィス「SPROUND」が、2023年に5周年を迎えました。開設以来、スタートアップ企業の成長を支援し、日本のB2Bエコシステムの拡充に大いに貢献してきたこの施設は、これまでに48社、約500名の起業家や関係者が利用しています。
48社の成功を支えた5年間
SPROUNDでは、起業家同士のナレッジや経験の共有を促進するため、数多くの勉強会や講演会を開催しました。その結果、18社がシードからシリーズAへと進化し、多くのスタートアップが成功を収めています。例えば、Hubble、DIGGLE、ゼロボード、ヤモリ、Resilire、ランプなどの企業が、SPROUNDの支援を通じて、さらなる成長を遂げました。これからもDNX Venturesは、これらの企業を近くでサポートし、B2Bスタートアップの挑戦をともに歩んでいきます。
DNXの施策と支援内容
DNX Venturesは2020年にSPROUNDを開設し、特にシード期のスタートアップを対象とした支援に注力しています。アーリーステージの投資家として、起業家と投資家との信頼関係を築くことが重要だと捉え、サポート体制を整えました。2021年にはシードファンドを設立し、50社を目指して、すでに8割以上の投資を完了しています。これにより、シード期のスタートアップに資金と成長支援を一緒に提供しています。
知識の共有と学びの環境
SPROUNDでは、起業家が直面する課題や初めての経験に対処するため、さまざまな勉強会を定期的に開催しています。成功した先輩経営者や専門家を招いた学びの場は通算で72回に達し、参加者の事業運営や組織運営に資する具体的な知識を提供しています。これにより、起業家が成長に必要なノウハウを身につけられるよう環境を整えています。勉強会はアーカイブ化され、会員向けにいつでもアクセス可能なポータルサイトも設けられています。
起業家に寄り添う姿勢
DNX Venturesのマネージングパートナー兼日本代表、倉林陽氏は、「SPROUNDは、さまざまな挑戦を共に乗り越えてきました」と述べ、今後もコミュニティ同士の“知の還流”を促進し、起業家と投資家が信頼関係を深められるよう努めていく意向を示しました。
SPROUNDの未来
SPROUNDは単なるオフィスではなく、起業家同士、投資家、専門家が交流し、新たなアイデアを生み出すためのコミュニティです。品川駅直結というアクセスの良い立地にあり、柔軟で効果的なオフィス環境を提供し、偶発的な出会いを促進しています。スタートアップが次の成長段階に進むための道筋を作るサポートを継続して行います。
この5年を経て、SPROUNDはますます発展し、日本のスタートアップシーンにおいて不可欠な存在となるでしょう。DNX Venturesの未来への展望とともに、これからの5年間も多くの成功事例が生まれることを期待しています。