愛媛県の今治市が2025年1月16日に迎える合併20周年を記念したプロジェクト「むすんだ絆、つながる未来」が注目を集めています。今治市は、2005年に全国で3番目となる12の市町村が合併して新しい市が誕生しました。20周年を目前に、地域住民と協力し、様々な記念事業を進めています。
この一環として、特に注目されているのが、「12のおむすび」というユニークなプロジェクトです。このプロジェクトでは、今治市内の12の地域それぞれに特有の具材を使い、おむすびを作ることによって、地域の魅力を表現することを目指しました。それぞれの地域を象徴する具材を集めたおむすびは、単なる食べ物ではなく、地域の歴史や文化を発信する重要な役割を担っています。
今治市の合併20周年を祝うための記念式典は、2025年1月18日に予定されており、その前に行われる数々のイベントで地域住民の主体的な参加を促進することが狙いです。特に「今治みらい発掘プロジェクト12」では、150名以上の市民が参加し、地域の資源価値を再発見するワークショップやフィールドワークを通じて、歴史や文化、食の魅力について掘り下げてきました。
また、「12のおむすび」のレシピは公式サイトで公開され、誰でも家庭で再現できるようになっています。公式サイトでは地域の味や文化を楽しむだけでなく、地元の特産品の魅力を体感することができます。今治市内の各地域にまつわる物語を感じながら、地元産の具材を使ったおむすびをぜひ楽しんでみてください。
「おむすびの日」とも関係深く、1月17日は人と人とのつながりを象徴する日とされています。今治市が展開する「12のおむすび」は、震災時にボランティアが届けたおむすびのような温かさをもって人と人を結びつける存在になればと願っています。
このプロジェクトを進める中で、株式会社福MUSUBIの福岡悦子氏も重要な役割を果たしています。彼女は今治市に移住し、地域の食材を活かしたおむすびのレシピを考案。食材を通じて地域経済の活性化を促進することにも力を入れています。福岡氏は生産者と直接対話する中で、地域資源の価値を再認識し、その魅力を力強いメッセージとして発信する意気込みを見せています。
「12のおむすび」の誕生は、今治市の20周年という節目を超え、次の20年に向けた新たな絆を築く起点になることが期待されています。このプロジェクトは地域間の交流を深め、全国への魅力発信のモデルケースとなるでしょう。今治市の挑戦は、地方都市の未来に対する希望を見せてくれています。