NTTデータ関西が生み出す新しいビジネスの形
NTTデータ関西が提供する新サービス「BIZXIM CFP」は、企業のサプライチェーン全体のCO2排出量を可視化するための革新的なツールです。2024年12月4日から提供が開始されるこのシステムは、生産管理システム内の情報を活用して、原材料の調達から製品廃棄までのライフサイクル全体における二酸化炭素の排出量を算出します。これにより企業は自社の環境影響をより深く理解し、効果的な温室効果ガス削減に取り組むことが可能となります。
CO2排出量の算出方法
「BIZXIM CFP」はサプライチェーン全体のScope3まで対応しており、単なる自社内のScope1・2の排出量に加え、原材料調達や物流、さらに製品廃棄まで網羅した温室効果ガスの排出量を計算します。具体的には、NTTデータ関西の生産管理システム「BIZXIM製番」や他のシステムのデータを連携し、効率的に情報を集約します。それにより、従来の手法に比べてCFP(カーボンフットプリント)の算出作業が格段に軽減されます。
高い汎用性と投資対効果
このツールの特筆すべき点は、分析ツール「Tableau」と連携しているため、CFP算出だけでなく、他のデータ分析基盤としても利用できる点です。コストを抑えつつ、高度な分析が可能になるため、企業にとっては投資対効果が高いシステムと言えるでしょう。また、中小企業向けに導入を広げることで、サステナビリティ経営への貢献も視野に入れています。
環境問題への取り組み
近年、企業にとって温室効果ガス削減は避けて通れないテーマとなっています。特に日本においては「2050年カーボンニュートラルの実現」が政府によって宣言され、企業は自己だけでなくサプライチェーン全体での排出量削減を求められる状況にある。環境省は今後、企業に対してScope1・2に加えScope3の排出量報告を求めることが提示されたため、特に中小企業にもこのCFPの重要性が増していくでしょう。
今後の展望
NTTデータ関西は、導入を希望する企業に向けて5年間で20社の導入を目指すとしており、今後ますますの普及が期待されます。さらに、IDEAや産業連関表に関連する情報提供の予定もあり、BIZXIM CFPの機能拡張へと繋がる可能性も秘めています。
このように「BIZXIM CFP」は、企業が環境に配慮した経営を進めるための強力なツールとなり、サステナビリティ推進の重要な一助となることでしょう。