フィリピン日系企業におけるデジタル化の取り組み
フィリピンのセブ島にあるShowa Create Cebu, Inc.は、ビジネスエンジニアリング株式会社(B-EN-G)のデータ管理ツール「mcframe RAKU-PAD」を導入し、従来の紙の帳票をデジタル化することで生産管理の革新を図りました。この取り組みは、製造業界における新たなデジタル時代への一歩を示しています。
以前の運用形態とその課題
Showa Create Cebuは、10年以上にわたり紙の帳票を使用して業務を遂行していました。しかし、紙帳票の運用は多くの課題を抱えていました。誤って記入されたデータや帳票の紛失、さらには印刷やデータ保管にかかるコストの増大が問題視されていたのです。また、過去の記録を検索する際には膨大な時間がかかり、データ活用が滞っていました。
これらの課題を解決するために、N-PAX Cebu Corporationからのコンサルティングを受け、RAKU-PADの導入を決定しました。このプロセスを経て、Showa Create Cebuは新しい技術に基づく運用体制を構築することに成功しました。
RAKU-PAD導入の効果
RAKU-PADを使用することで、Showa Create Cebuは約40種類の紙帳票をデジタル化し、効率的な運用を実現しました。以下にその具体的な成果をまとめます。
1.
帳票の大幅減少:デジタル化により、これまで手作業で運用していた紙帳票の枚数が劇的に減少しました。これにより、保管スペースや印刷コストも削減されています。
2.
業務の簡素化:日常的な帳票作成の際の入力業務は簡潔になり、記入ミスが激減しました。選択肢や日付の入力に関してもほぼ完璧にこなせるようになったと、顧客からのコメントも寄せられています。
3.
迅速なデータ処理:過去のデータを迅速に検索できるようになり、集計作業もスムーズに行えるようになりました。この結果、業務全体の効率が飛躍的に向上しました。
顧客は、RAKU-PADの導入によるコストの低減、労働時間の短縮、そして業務効率の向上を実感しており、これらの効果を基に日本本社への展開も視野に入れているとのことです。
RAKU-PADの概要
mcframe RAKU-PADは、タブレット端末を利用した生産管理のデジタル化を提供するソリューションです。紙の帳票による記録作業からペーパーレス化を進め、業務効率を探索するための道具として機能します。製造実績の報告やトラブルの記録などをデジタルで行えるため、情報の可視化や分析も容易になります。このように、RAKU-PADは業務改善を目指す企業にとって非常に有用なツールです。
N-PAX Cebu Corporationについて
RAKU-PADの導入にあたり、N-PAX Cebu Corporationは重要な役割を果たしました。この企業はフィリピンにおけるITサービスの提供で20年以上の実績を誇り、B-EN-Gが2019年に資本参加して以来、mcframeシリーズの導入・保守を行っています。現地のニーズに応じた技術支援が、Showa Create Cebuのデジタル変革を実現した要因の一つです。
最後に、ビジネスエンジニアリング株式会社の取り組みは製造業のさらなるデジタル化の模範となり、今後も多くの企業に影響を与えることでしょう。デジタル化の波が広がる中、Showa Create Cebuの事例はその好例と言えそうです。