事業譲渡がもたらす「Movable Type Premium」の新展開
2025年1月1日より、CMS業界で注目されるエンタープライズ向けの機能強化版CMS「Movable Type Premium」が新たな開発パートナーを迎える。株式会社フューチャースピリッツが、これまでの共同開発を続けてきたシックス・アパート株式会社と連携し、新たに「Movable Type Premium」の事業を引き継ぐ形となる。
事業譲渡の経緯
フューチャースピリッツは、スカイアークのソリューション事業を2024年10月に譲受した後、今回の「Movable Type Premium」という重要な事業を新たに譲受することを決定した。この背景には、CMS開発やソリューション提供事業を融合して、デジタルマーケティング領域でのシナジー効果を最大化するという戦略がある。
スカイアークは、この譲渡を通じて、自社が持つ80万人以上のユーザーを有するWeb社内報サービス「SOLANOWA」に更に注力し、企業のコミュニケーションDXを進化させていく方針だ。今回の共同開発によって、フューチャースピリッツとシックス・アパート双方の専門性が活かされ、ユーザーにとってより良いサービスが提供されることになる。
Movable Type Premiumの特色
「Movable Type Premium」は、シックス・アパートが提供するCMSプラットフォームの強化版であり、特にエンタープライズ向けの機能を備えている。具体的には、柔軟な情報設計を可能にするワークフロー機能や、ステージング機能、セーフプレビュー機能が追加されており、大規模企業のニーズにも対応できるようになっている。また、「MovableType.net フォーム」を使用することで、各種のお問い合わせやセミナーの申し込みがスムーズに行える。
主な機能
- - 階層表示が可能なフォルダやコンテンツデータ
- - セーフプレビューや多段階ワークフロー機能
- - 未来のリビジョン作成、予約差し替え機能
- - 管理画面カスタマイズ用の「MTAppjQuery」プラグイン同梱
このように、「Movable Type Premium」は高い柔軟性と機能性を誇るCMSとして、今後も多くの企業にシームレスなコンテンツ管理を提供していく。
今後の展望
「Movable Type Premium」の事業譲渡後も製品名や提供形態、価格、ユーザーサポートなどは変更せずに運営される。これにより、既存のユーザーは安心して引き続きサービスを利用できることが期待されている。フューチャースピリッツとシックス・アパートの連携を通じて、CMS市場における影響力を増す「Movable Type Premium」がどのように進化していくのか、今後の展開が注目される。
フューチャースピリッツは、1996年の創業以来、クラウドインテグレーションやデジタルマーケティング事業など多数のサービスを展開しており、グローバルにサービスを提供している。同社の理念は「“つながり”から未来をつむぐ」であり、今回の事業譲渡によって更なる価値を提供できることを目指している。シックス・アパートも、その豊富な経験を活かし、幅広いソリューションを提供していくという。
この動向により、企業はますます進化するCMS環境に対応し、デジタル時代における競争力を強化できるに違いない。ユーザー目線で進化を続ける「Movable Type Premium」に、今後ますますの期待が寄せられている。