法政大学との共同研究発表、キャリア支援サービスの進化を探る
株式会社Smart相談室は、法政大学キャリアデザイン学部の古田克利教授との共同研究の結果を、一般社団法人日本キャリア・カウンセリング学会の第30回記念大会で発表しました。この大会は、社会インフラとしてのキャリアとカウンセリングをテーマに、専門的な知識の共有を目指す場として開催されます。
研究の背景と目的
Smart相談室は「誰でも・いつでも・なんでも気軽に相談できる」をコンセプトに、法人向けの社外相談窓口サービスを提供しています。企業のメンタルヘルスやキャリア支援を目的としたこのサービスは、相談者からのフィードバックやデータを収集し、それを学術的に分析することで社会へ貢献することを目指しています。この度の研究では、EAP(従業員支援プログラム)サービスにおけるクライエントの客観評価とカウンセラーの主観評価の関連性を探ることが目的とされました。
研究の詳細
研究のテーマは「クライエントによる客観評価とカウンセラーによる主観評価の関連」。分析対象は、Smart相談室が提供したカウンセリングセッションの記録74件です。研究チームは、カウンセラーが自己評価を行った際の結果と、クライエントがセッション後に評価した結果を比較しました。
研究結果の概要
研究の結果、以下の重要な発見がありました。
1.
カウンセラーの自己評価はクライエント評価よりも低い。 これは、カウンセラーが自らの能力を過小評価する傾向があり、一般的な心理療法家の過大評価とは逆の結果となりました。これは、カウンセラーがより批判的に自らのパフォーマンスを見直していることを示唆しています。
2.
セッションプロセスに対する評価の相違。 セッション評価の要素の中で、クライエントの評価と有意な相関を示したのは「肯定感」と「覚醒度」という項目です。他方で「深さ」や「なめらかさ」といったプロセス評価には有意な関連性は見られませんでした。これは、カウンセラーが精神的な進展を重視するのに対して、クライエントは共感的な体験を重視する傾向があることを示しています。
今後の展望
これらの研究結果は、カウンセリングサービスの品質向上には、カウンセラーの専門的視点に加え、クライエントの評価を重視することが重要であることを示しています。今後もSmart相談室は、より広範なデータを蓄積し、学術研究を推進していく方針です。これは、キャリア支援サービスの進化に向けて不可欠なステップといえるでしょう。
Smart相談室の紹介
Smart相談室は、メンタル不調の未然防止を目的とし、300名以上の専門家が在籍する法人向けの社外相談窓口です。カウンセリングや医師相談、ストレスチェックやハラスメント窓口から、個別研修やコーチングに至るまで、多岐にわたるサービスを提供しています。煩わしい問題や悩みを早期に解決し、企業の健康経営に貢献することを目指しています。公式サイトは
こちら。
会社情報
株式会社Smart相談室は、2021年に設立され、法人向けのオンライン対人支援プラットフォームの開発と運営に従事しています。「働く人の『モヤモヤ』を解消し、成長を促進する」ことをミッションに掲げています。詳細は公式ウェブサイトでご確認ください。