「行けたら行く」という返事の二面性
イベントや遊びに誘われた時の「行けたら行くよ」という言葉。しかし、このフレーズにはさまざまな解釈があり、特に高校生の間ではその意味が真っ二つに分かれています。近年、10代の若者を対象にした「ワカモノリサーチ」が実施した調査から、この現象に迫ります。
アンケート結果の概要
今回の調査では全国の現役高校生491名を対象に、「“行けたら行く”という連絡(返信)は絶対に来ないと思いますか?」という質問が投げかけられました。その結果は、48.5%が「絶対に来ない」と答え、51.5%が「来ないとは思わない」となり、ほぼ真っ二つに割れました。
経験から生まれる疑念
「行けたら行く」と言われた経験を持つ高校生たちの声には、やはり「来たことがない」との意見が目立ちました。「今まで来た経験がない」「過去に行けたら行くと言って来た友人がいない」といった具体的な体験が、彼らの見解を裏付けています。このような経験をした高校生たちは、相手の言葉を「断り文句」や「社交辞令」として受け止め、その言葉に対して強い疑念を抱いているようです。
言葉の受け取り方
一方で、「行けたら行く」と返された際に希望を持つ高校生たちも多く存在します。「ワンチャン来る」と感じる彼らは、ポジティブに捉える傾向があります。「意外と来るやつもいるから」「行く可能性を残しているから」など、楽観的な意見が見られます。また、実際に「行けたら行く」と言った後に行動に移った高校生も少なくないようです。
社交辞令と友人関係の微妙なバランス
さらに、言葉の使い道や背景には、多様な要素が絡んでいます。高校生たちの意見の中には、「行きたくない時に行けたら行くと答える」という人がいる一方で、「自分が行くタイプだから」という肯定的な認識もあるのです。このことから、相手の気持ちを考えた結果、「来るかもしれない」と思えるような交流が築かれているのかもしれません。
新曲に込められた思い
実際の行動に基づいた意見が飛び交う中、今注目されているのが、芦沢教授が手掛けた新曲「行けたら行くよは絶対来ない」です。この曲は、「行けたら行く」と言われたものの、実際には来なかった経験を描いており、聴く人に共感を呼んでいます。音楽を通じて、同様の悩みを抱える高校生たちの心の裡に寄り添う作品となっているようです。
まとめ
今回の調査から、若者のコミュニケーションにおける言葉の解釈が多様であることがわかりました。「行けたら行く」というフレーズは単なる返事にとどまらず、友情や信頼の構築、または社交的な悩みの象徴とも言えるかもしれません。高校生たちがどのようにこの言葉を受け取り、行動にどう結び付けているかは、今後の友人関係にも影響することでしょう。これからの若者たちのコミュニケーションのあり方に、ぜひ注目していきたいところです。
詳しい調査結果については、
ワカモノリサーチでご覧いただけます。