日清紡ホールディングスと日販が手を組み新たな農業の形を提案
業務提携の概要
日清紡ホールディングス株式会社と日販グループホールディングス株式会社は、2024年8月5日に「City Farming」事業に関する業務提携契約を締結しました。このプログラムは、新鮮ないちごを年中収穫可能にする植物工場をコンパクトなパッケージとして提供し、生活空間での農の体験を可能にします。日清紡の先進的な植物工場技術と日販の空間創造力を結集させ、農業とライフスタイルの新たな融合を図るものとなります。
業務提携の背景
この提携に至った背景には、日販がさまざまな「場づくり」を手がけてきたことと、日清紡が国内初のいちご量産栽培に成功している技術力があります。実証実験は2022年8月から始まり、日販グループ内の施設にも導入され、2023年4月からは社会実装が進んでいます。
今後は、オフィスや高齢者施設、商業施設などに向けた供給体制の整備を進め、事業を拡大していく計画です。具体的には2026年までに1,500台、20億円規模の事業へ成長させることを目指しています。
City Farmingの特徴
- - 新鮮ないちごを年中収穫: 専門的な設備を使用し、毎日新鮮なイチゴを提供。
- - 安心のサポート体制: 誰もが体験しやすいように、様々なサポートが受けられます。
- - コンパクト設計: 100Vのコンセントさえあれば導入可能で、手軽に始められます。
- - スマート栽培管理: 光源や温度、液肥循環を自動的に制御し、安定した栽培環境を提供します。
今後の計画と供給体制
日清紡は、植物工場のさらなるスマート化に注力し、いちご栽培事業の新たな可能性を探求しています。具体的には、栽培設備や方法の改良を進め、ユーザーが安定していちごを栽培できるよう、遠隔監視システムの導入を検討しています。
両社の役割
日販の取り組み
- - サービス提供: City Farming設備のレンタルや購入、保守サポートを行います。
- - 栽培サポート: 苗の提供と、専門スタッフによる栽培支援を行います。
- - 空間プロデュース: 空間価値を最大化するための提案を行います。
日清紡の貢献
- - 日販への技術ノウハウや必要なツールの提供を行い、相互の出資関係を強化します。
導入先の実績
株式会社オカムラ
「CO-EN LABO」では、日々のいちごの栽培を通じて社員間のコミュニケーションを活性化させています。特にオフィス向けパッケージの開発にも力を入れています。
ジョイステージ八王子
有料老人ホームにCity Farmingが導入され、入居者が楽しむカフェラウンジでのいちごの収穫体験イベントが開催されました。参加した入居者は特製ドリンクなどを楽しみ、充実した時間を過ごしました。
各社のコメント
日販グループホールディングス株式会社代表 吉川 英作氏は、「City Farming」がサステナブルで感動のある空間を提供できるよう尽力すると述べています。一方、日清紡ホールディングス代表 村上 雅洋氏も、超スマート社会の実現に向けたシステム構築に意欲を表明しています。
お問い合わせ
日本出版販売株式会社
プラットフォーム創造事業本部
担当: 山元・定塚
TEL: 03-3233-4802