ホシザキ初の床置型真空包装機が登場
総合フードサービス機器メーカーのホシザキ株式会社は、床置型の真空包装機を新たに発表しました。これは同社にとって初の床置型製品であり、食品の保存性を向上させ、調理の効率化を図ることが期待されています。新製品は、現行の真空包装機と比較して2倍以上の幅でシールが可能で、特に加工販売業者のニーズに応える形で設計されています。
食品保存の新たな選択肢
真空包装機は、食品を専用の袋に入れ、袋内の空気を吸引して真空状態にし、その後袋を密封することで食品を保存する道具です。これにより、酸素を遮断し、細菌の繁殖を抑えつつ、食材の水分蒸発も防ぎます。さらに、真空状態の影響で食材内部の空気が抜け、調味料が短時間で深く浸透することが特長です。冷凍保存も含め、真空包装は多くの飲食店や食品事業者にとって不可欠な存在となっています。
大型食品への対応力
新たに発売される床置型真空包装機は、特に大きな食品を扱う加工販売業および外食産業の課題解決に寄与することを目指しています。近年、食品ロスの削減やコスト削減を図るため、複数の食品を同時に真空包装する需要が増加しています。これにより、季節による食材の集中購買が可能になるほか、人手不足の解消にもつながります。
ホシザキが従来製品で用いていた卓上型真空包装機は、最大約400mmまでのシール加工が可能でしたが、新製品は最大約930mmまで対応できるよう設計されています。この機能により、大型の魚や複数の袋を同時に機能的に処理できるようになります。
使用者に優しい設計
この床置型真空包装機には、3つのシールタイプがあり、用途に合わせて選ぶことができます。スタンダードタイプ、L字型、ダブル型のシール加工が可能で、さまざまな食材の包装に対応します。さらに、チャンバー内の高さが100mmに設定されており、高さのある食材でも問題なく包装が行えます。
操作は直感的な7インチのタッチパネルを採用し、初心者でも簡単に扱える仕様となっています。また、運転中でも食材の状態を確認できる大型の窓が3枚設置されているため、視認性も良好です。これにより、作業効率が向上し、ユーザーの負担軽減に寄与しています。
環境に優しい未来
ホシザキは、食品業界の多様なニーズに応えるため、今後も新製品の開発に力を入れていく方針です。食品の加工と販売においては、持続可能な方法が求められており、新型真空包装機はその一環として位置づけられています。2023年6月25日からの出荷が開始されるこの製品は、多くの事業者にとって、大きな助けとなることでしょう。特に、仕出しや弁当、水産加工、デリカショップなどに最適な商品として注目されています。
ホシザキの真空包装機は、単なる食品保存の道具にとどまらず、持続可能な社会を支える一助となる製品であり、今後の動向に期待が寄せられています。