日本の固定ブロードバンドに関する最新データが示す顧客エクスペリエンス
Opensignalが2025年の日本市場における固定ブロードバンド・エクスペリエンス・レポートを公表しました。このレポートは、3月1日から5月29日までの90日間に収集された実データを基に、全国および主要5都市(名古屋、大阪、札幌、東京、横浜)のインターネットユーザーエクスペリエンスを分析したものです。
レポートの主要な結果
このレポートは、5つの異なるブロードバンドエクスペリエンス指標を用いて分析を行っています。この指標には、「一貫した品質」、「ダウンロード・スピード」、「アップロード・スピード」、「ビデオ・エクスペリエンス」、「信頼性エクスペリエンス」が含まれます。これにより、ユーザーがどれだけ安定したインターネット接続を享受できているかを多角的に評価しています。
速度と信頼性でのトッププロバイダー
特に注目されたのはSo-net光とNURO光で、これらは全国の速度と信頼性において傘下を制覇しました。また、東日本と横浜、札幌の各都市でもダウンロード・スピードとアップロード・スピードの両部門で首位を獲得しています。これに対し、J:COMは「一貫した品質」の指標で全国1位となり、83.8%の評価を得ました。
5G FWAの成長
auは5G FWAカテゴリーでの「ダウンロード・スピード」、「一貫した品質」、「信頼性エクスペリエンス」、「ビデオ・エクスペリエンス」の4部門でトップに立ち、ソフトバンクと共に「アップロード・スピード」での勝者ともなりました。このことは、国内における5Gの契約率がOECDの中でも高水準であることを示しています。
地域ISPの活躍
地域のインターネットサービスプロバイダー(ISP)も良好な成果を上げており、名古屋ではコミュファ光が「一貫した品質」で単独勝者となり、大阪ではeo光ネットが「信頼性エクスペリエンス」で同じく単独勝者となりました。
保存されたデータの信頼性
今回のレポートは、日本国内のAndroid及びiOS端末から取得した数千万件の実測データを基にしており、対象となるISPはau、ビッグローブ光、フレッツ光、J:COM、ソフトバンク、So-net光/NURO光の6社が含まれています。また、FWAサービスについても考慮され、広範な評価指標が用いられました。これにより、ユーザーがどれほど快適なインターネット環境を享受できているのかを正確に測定することが可能となっています。
日本のインターネット環境の未来
長年にわたり、日本は世界トップクラスの光ファイバー網を維持してきましたが、今回のデータは5G FWA市場の急成長も示しています。この競争が進む中、So-net光とNURO光が速度と信頼性においてリーダーシップを取っていることは、ISP間のさらなる競争を促進させています。
Opensignalは、このような独自のデータを通じて、消費者に透明性の高いネットワーク利用の評価を提供し、サービスプロバイダーが競争力を維持するための参考になるよう努めています。今後のインターネット環境がどのように進化していくのか、 消費者にとっても興味深い展開が待たれます。