就活生が求める「働きやすい企業」とは？78%が探し方に悩む現状

調査会社の株式会社ディスコが行った最新の調査によれば、2023年春に卒業を控えた大学生や大学院生の就職内定率が過去最高レベルであることが明らかになりました。2022年1月時点での就職内定率は13.5%と、2017年度卒業後では初めて見られる高水準を記録しました。

このような状況の中、就活生が企業に求める要素について調査が行われ、特に注目されるのが働きやすさです。ひとつの選び手として、調査に参加した350名の就活生が最も重視すると回答したポイントは「働きやすさ」であり、全体の40.3%がこれを選びました。次いで、仕事のやりがいや福利厚生が続きますが、コロナ禍において一見重視されそうな「会社の安定性」が低評価で6.0%、5位に留まっています。

この結果から見えるのは、働きやすい環境が求職者にとっての最優先事項である一方で、「働きやすい企業」を探す際の不透明さが浮き彫りになっています。同じアンケートの結果では、実に78%の就活生が「働きやすい企業の探し方が分からない」と感じており、具体的には23.7%が「全く分からない」、55.1%が「どちらかと言うと分からない」と答えています。反対に「よく分かっている」という回答者は僅か0.6%に留まります。

つまり、多くの就活生が「働きやすい」企業を求めながらも、その具体的な見つけ方に対して知識や情報が不足していることが伺えます。これにより、実際の就業後に企業とのミスマッチが起こりやすく、3年後には3割が何らかの理由で早期退職しているという深刻な問題にもつながっています。

調査を通して、就活生のニーズが高まる中で、企業側も彼らから求められる価値を理解し、アピールする方法をより考慮する必要があります。また、求職者と企業が適切にマッチングできる機会を増やすための施策が望まれています。

この背景には、就活を支援する企業としての私たちのビジョンがあります。それは「ホワイト企業」を支援し、社員を大切にする文化を促進することで、求職者が安心して働ける環境を整えることです。就活生が抱える「働きやすい企業の探し方が分からない」という悩みを解消するための取り組みを一層進めていくことが求められます。現在、私たちは「ホワイト企業ナビ」という求人サイトの立ち上げを準備中です。これは、就活生が自分に適した企業を見つけやすくするためのプラットフォームとして機能する予定です。特に、働きやすい環境を提供する企業に特化して情報提供を行い、求職者がストレスなく就活を進められるようサポートしたいと考えています。

就活では企業との出会いが極めて重要ですが、現実的なステップとして働きやすさを基準に進めることは、就業後の満足度・生産性に寄与するものです。私たちは、この方向での取組みを通じて、求職者がよりよい企業と出会える機会を増やしていきます。私たちの活用するメディアや情報提供は、そのための強力なツールになると確信しています。